ジュネーヴ条約をもとに「連帯責任」に意見した少女にあっぱれ!

「娘が学校のアンケートにこんなことを書いているんだけど、叱るべきなのか、ごほうびにアイスを買ってあげるべきなのか分からない…」

そんなお父さんのコメントに添えてアップされた、11歳のAvaちゃんが書いたアンケート。

「先生、これは戦争犯罪です」

「先生に改善して欲しいと思うこと」という欄にAvaちゃんが書いたのは、こんな内容。

「何もしていないたくさんの人を罰する連帯責任は、フェアじゃないのでやめてください。1949年のジュネーヴ条約に照らせば、これは戦争犯罪です」

とても11歳とは思えない…というより、学校のアンケートの回答とは思えない内容ですが、一体どういうことなんでしょうか?

ジュネーヴ条約第33条に
書いてあるのは…

ジュネーヴ条約は、簡単に言えば「戦争であってもやってはいけない非人道的なこと」を定めた条約です。凄惨を極めた第二次世界大戦への反省から、戦後に制定されました。

これは段階的に整備された4つの条約からなるのですが、1949年に制定された第四条には以下のような記述があります。

第三十三条〔集団罰禁止〕被保護者は、自己が行わない違反行為のために罰せられることはない。集団に科する罰及びすべての脅迫又は恐かつによる措置は、禁止する。

つまり「連帯責任で罰を与えることを禁止する」ということです。彼女はこの条項を持ち出して、何もやっていないのに罰せられる理不尽さに反論したのでした。

ごほうびはアイス

お父さんは補足として、次のようなツイートもしています。

「明言しておきたいのは、彼女は先生が大好きだということ。彼女は単に、教育において正義を実行するシステムについて別の視点を提案したかったんだ」

教育の場では、きちんとしかるべきルールを整備する必要があるでしょう。そのことをジュネーヴ条約という実際の条約を根拠に指摘できた、その知識も視点も大人顔負けです。

さて、お父さんが悩んでいた「褒めるべきか叱るべきか」という問題の答えですが…。

この写真を見れば、一目瞭然ですね。ごほうびにアイスクリームを買ってもらったAvaちゃんの誇らしげな表情!

Licensed material used with permission by Mason Cross
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