これでもかとご飯にふりかける漬物、新潟の郷土料理「きりあえ」

寒い地方ほど、漬物文化が盛んなもの。

長い冬を乗り切ための保存食として、あるいは塩分で体温を上げて寒さから身を守るためなど、さまざまな理由から進化してきた漬物ですが、北国を訪れたときにお茶うけとしてお漬物が出てきたりすると、その漬物愛に面食らってしまったりします。

白メシを真っ黒に染める
新潟の漬物愛「きりあえ」

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新潟県の西蒲区周辺に伝わる漬物料理が、この「きりあえ」です。細かく切った大根の味噌漬けに柚子の皮やすり胡麻、砂糖などを和えた郷土料理で、ふりかけのようにして食べるのです。

ただし、ふりかける量が半端ない。きりあえでご飯が真っ黒になって見えなくなるまで振りかけるのがご当地での作法。やはり漬物愛がものすごい……。

北国の農民たちの
したたかさが郷土料理を生んだ

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大根の味噌漬けのしょっぱい旨味に、砂糖の甘みとゴマが豊かに香る「きりあえ」ですが、一体なぜそんなにたくさん振りかけるのか?

実は農民が年貢を納めていた江戸時代、お米は経済を支える貴重品。ましてや冷害で不作に悩まされやすい北国にとって、米は江戸や大阪よりもずっと貴重なものでした。

そこで「農民が贅沢している!」とお上に目をつけられないように、真っ白なご飯にきりあえをびっしりと振りかけて隠したのが、そのはじまりだとか。ただし、その甘じょっぱい風味は箸が止まらない魔性の味。きっと貴重なお米がたくさん農民たちの胃の中へ消えたはず。お上の目を逃れて貴重なお米を文字通り “うまく” 利用したんですね。

きりあえがかかった真っ黒なご飯をひとくち含むにつれ、やっぱ北国の民のトリックスターぶりに感心してしまいます。

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購入は、越後味噌醸造より。

Photo by Takeshi Kimura
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