日本人のクレイジーな探究心。石川「粕ふぐの子」のお茶漬けで〆たい

「最初に食べた人は勇気がある食材といえば、ナマコ、カキ、タコ。しかしフグは最初に食べた人よりも、2番目に食べた人のほうが勇気がある」とはよく言ったもので、海外の人から見たクレイジーな日本の食べ物ランキングで、生卵や納豆に並んで紹介されるのが、フグ。

猛毒のある魚を好んで食べる日本人が、海外の人たちからは非常に奇異に映るようです。

猛毒の中にも美味を求める
日本人の探究心

D49476ed7c216310fff3562ee5b37f95708da937
©2018 Kenji Fujimaki

実際は、魚種ごとに皮や血液などの危険部位を取り除けば安心して美味しく食べられる食材ですが、日本においても肝と卵巣はほとんどのフグで有毒部位のため、厳重に管理して廃棄されるのが普通です。

しかし福井や石川では古くから、卵巣を塩蔵したあとに糠漬けにすることで毒抜きをした珍味が、古くから食されていました。いわゆる「鯖のへしこ漬け」と同じ手順でふぐの卵巣を漬けたもので、未だに無毒化する理由もはっきりしていない、とも言われるなんとも不思議な食べ物なんです。

お茶漬けで贅沢に〆
自宅で楽しめる料亭の味

6be1354c9fd1c7fc735b040f34241901ce9ae85f
©2018 Kenji Fujimaki

塩がしっかりと効いた旨みの強い味は、ご飯のお供はもちろん、酒の肴にもぴったりです。でも、何より「ふぐの子糠漬け」がその真価を発揮するのは、お茶漬けです。

海苔を散らして濃いめに淹れたお茶をかけると、卵巣から旨みがしっかり出てきて、自宅にいながらまるで料亭で〆の1品を頂いているような味わい。大丈夫だとわかっているけど、少しだけドキドキしてしまう気持ちも含めて、じっくり味わうべきものなのでしょう。

毒のある魚の中でも、とくに一番毒性の強い部分を何とかして食べようとする、昔の人々の探究心には驚かされるばかりです。

Ce7bcb251b4535a2416a139d2f71c55126e7a1f7
©2018 Kenji Fujimaki

購入は、油与商店より。

Top image: © Kenji Fujimaki
「お茶漬け」といえば、日本の国民食とも言えるメニュー。日本茶だけでなく、中国茶でつくってもおいしくいただけます。それぞれの中国茶とよく合う食材と一緒にご紹介。
寒い季節になると、無性に食べたくなるのがお茶漬け。東京の専門店では、心も体も温まりながら堪能することができる。日本食の美味しさにうっとりする、おすすめのお...
静岡おでん、名古屋みそおでんなどがあるが、日本で一番贅沢でおいしいおでんは「金沢おでん」かも。漁解禁で今しか食べられないおでんダネ「カニ面」は、贅沢の極み...
あったかいごはんに、菊イモと人参のきんぴら、能登の里山汁。堪らず舌先が“しっとり”してくるこの献立。2016年1月29日、石川県羽咋(はくい)市内の小中学...
世界一大きなグミのピザをつくるというおバカなことを、大真面目にやってのける大人たちの動画があります。思わずクスッとなる場面がいくつかありますよ。Check...
スパークリングワイン、チリの「サン・ホセ・デ・アパルタ・ブラン・ド・ブラン・ブリュット」。お値段は1,598円〜ですが、シャンパンと同じ製法の瓶内2次発酵...
新潟県の西蒲区周辺に伝わる漬物料理が、この「きりあえ」です。細かく切った大根の味噌漬けに柚子の皮やすり胡麻、砂糖などを和えた郷土料理で、ふりかけのようにし...
愛媛県にある、西日本でも有数の港町「八幡浜」。地元の人も通う、おいしくてコスパのいいお店に繰り出してみました。一軒めは、笑っちゃうほど絶品なお刺身が食べら...
青森県で古くから愛されているご飯のお供と言えば、「味よし」。普通であれば、山菜漬けや、魚介の塩辛をイメージするからもしれませんが、「味よし」は数の子、昆布...
宮崎県・日南市。「一本釣りカツオ」で有名なこの街で食べた「漁師メシ」が絶品だったので紹介したいと思います。やってきたのは鈴之家旅館。旅館という肩書きがつい...
焼きたてハンバーグをカットして上から押すと、断面から肉汁がジュワ〜。あれ、自宅でも再現可能です。
あかてんは、漢字で書くと「赤天」。島根県の西部、浜田市で食べられている名物で、魚のすり身に赤唐辛子を練りこみ、パン粉をまぶして揚げたもの。表面はサクサクで...
徳島県、美馬地方で万能の薬味として親しまれている「みまから」。これが実は、とんでもなく辛い食べ物なんです。「みまから」の原料は、古くからこの美馬地方で栽培...
福岡のソウルフード「おきゅうと」は、エゴノリという海藻を煮固めたもので、小判形にした食材。それをクルクルと巻いて、細切りにして食べます。薬味や味付けはそれ...
富山でラーメンといえば、富山ブラック。醤油ベースの濃い味は、白米と共にいただくための心意気。ある意味これもご飯のお供ですが、ここではさらに歴史も黒色も深い...
食べた人があまりの辛さに「ヒィー」と鳴くところがほととぎすの鳴き声に似ているということで、この名がつけられた「ほととぎす巻」。落花生、水飴、辛子粉をベース...
かつては日本の川にも生息していたチョウザメですが、キャビアの原料となる卵や、コラーゲンを豊富に含んだ肉を目当てに乱獲され絶命危惧種に。しかし現在、日本各地...
あっという間に市販の味を再現できる、こんなレシピはいかがでしょう。
47都道府県のおいしいものを探していると各地で頻繁に見つかる、いわゆる「おかず味噌系」の食べ物。その代表格と言えるのが金山寺味噌ではないでしょうか? なん...
ウニやイクラ、鮭フレークなど、海鮮系のご飯のお供が目白押しの北海道で、少し変わった山の幸とも言えるのが「山わさび醤油漬」。白いご飯に乗せてひとくち頬張れば...
「あけがらし」は、山形県長井市の老舗醸造所の「山一醤油」の女性だけに製法が伝わる、秘伝の食べ物。かつては男衆に見つからないよう、みなが寝静まった深夜に一族...
福井県から京都まで続く「若狭街道」は、古代から朝廷に食材を届けるための道として、多くの行商人たちが行き来した古道。そこで福井では、日持ちをさせるために数多...
イカを使った漬物と聞くと、ついつい一番身近なイカの塩辛をイメージしてしまいますが、この「するめ糀漬け」はまったく別モノ。その名の通り、塩ではなく糀(こうじ...
無類のあんこ好きがこうじて、これまでにたい焼き約3,700匹を食べてきたというイワイサトシさん。通称「あんこ食う大魔王」。一体どんな人なのだろう?インタビ...