「不純な動機」からエキスパートランナーができるまで

「RUN」、それは、最も始めやすく、最もやめた人が多いスポーツかもしれません。なぜ続けることができないのか。走り続けている人は、なぜ続けることができているのか。そこには、きっと何か理由があるはずです。

そもそも走るのってしんどい。どうして好き好んで自ら辛い目に合わなければいけないのか。誰に褒められるわけでもないのに……と思っている人は、もしかしたらRUNに対してすごい誤解をしているかもしれません。その誤解を解くために、「アンダーアーマー」はこれまで様々な角度からRUNを捉えたコンテンツを紹介してきました。

今回の企画では、日常的に走っているRUNの先輩方にお話を伺います。彼らは競技でも結果を残したり、フルマラソンを走ったりしているため、普段からストイックに走っていると思われがち。しかし、実際に話を聞いてみるとイメージとは全然違うRUNをしていることがわかりました。初めての人でもハマる、新しいRUNを教えもらいましょう。

大森英一郎

株式会社ラントリップ代表取締役。第84回箱根駅伝出場の元箱根ランナー。リクルートグループ退職後、観光系事業会社で集客全般を5年半経験。観光業界とランニング業界で感じた課題を解決すべく、「Runtrip」の普及を提唱している。

中村優

タレント兼スマイルランナー。ミスマガジン2005デビュー。フルマラソン出場22回、60km×2回、82km、100km×2回、全て完走。笑顔で楽しく走る!無理をしない!がモットー。

鈴木紗穂

ランニングアドバイザー。800mインターハイ優勝、日本ジュニア選手権優勝、日本選手権5位。ビギナー向けから上級者まで、皆さんに役立つランニング情報を発信。

◯◯しなければいけない、
なんてことは一つもない

私たちはよく考えてしまいます。毎日走らないといけない、何km走らないといけない、何分で走らないといけない……。

でも、本当はこんなこと考えなくていいはずなんです。だって、誰かに命令されて走っているわけではないのだから。

——どのくらいの頻度で走るんですか?
大森さん(以下、敬称略):だいたい週2~3回ですね。朝に5㎞とか、夜も走りますよ。
中村さん(以下、敬称略):気が向いたときにしか走らないですね。週1~2回くらいで、空くときはもっと空くし、距離もマチマチですね。本当に気分次第です。
鈴木さん(以下、敬称略):私は週4~5回なので、2人と比べると走ってるほうかも。でも、私も気が向かないときは全然走りませんね。

——自分なりのルールなどはありますか?
中村:何も決めないということを決めている感じです。走らなきゃいけないって気持ちでは走ってないのは、3人とも共通していると思いますよ。
鈴木:ゆるいですよね、厳しさとか全然ない。途中で歩くしお店にも入ります。
大森:ゆるい自分を許してあげる感じですよね。
中村:圧倒的なゆるさがあるから続いてるんだろうなって感じもします。

キッカケは、不純だってかまわない

走り始める理由でよく聞こえてくるのが、健康や美容のためというもの。その時は、やる気があって一度は走るけど、結果的に続けられなかった、という人は多いのではないでしょうか。
思うに、走ることそのものを目的にしなくてもいいはずです。キッカケは何だっていい。人に言うのが恥ずかしいような不純な理由だってかまいません。もし誰かに聞かれたら、むしろ堂々と胸をはって、不純な動機を宣言してしまいましょう。

——RUNをはじめた理由はなんですか?
中村:走るのだけは好きじゃなかったんですけど、ホノルルマラソンの仕事があって、ホノルル行けるなら、まぁいいかって(笑)練習のモチベーションはホノルルでした。
鈴木:私は競技を引退して、しばらく走るのをやめてたんですけど、気づいたら家の周りとか走ってました。今は、行きたいお店をピックアップして、距離を調べて走ったりします。食べるのが好きなので、食べるために走る、みたいな感じです。お気に入りのパン屋さんとか、走っていったほうが罪悪感なく食べれますからね(笑)電車だと乗り継ぎがあったりして面倒な場所でも、走っていくと行きやすい場所もけっこうあるんですよ。
大森:僕は競技を辞めてから、4年半くらい一歩も走らなかったんです。二度と走らないと思ってました。でも、その期間に15キロくらい太って、さずがに運動しよっかなと思って走り始めました。誰かに勝たなきゃとか何分で走らなきゃっていうのが無いとすごい自由に走ることができて、そこから楽しくなってきましたね。

1人で走る時間で、自分と向き合う

1人でできるからスポーツだからこその良さもあります。週に1回、1時間でもスマホも見ずに、誰とも会話もせずに、自分のことを考える時間あったりしますか?

何もせず机に向かってても、自分のことって考えられないと思うんです。だから、走ってる間が良い。走るというシンプルな運動をしているからこそ、集中して物事を考えることができるのです。案外、いま抱えている悩みの解決策が、RUNだったりするかもしれませんよ。

——走るときって何か考えているんですか?
大森:めっちゃ考えますよ。すごく整理されるし、アイデアが出てくるようになりましたね。悩みとかも走り終わったらどうでもよくなってるので、それはすごく良いと思います。

——1人で走ることの良さって何ですか?
中村:私がRUNを続けていられるのは、1人で走っているときにポジティブになれたり、モヤモヤしたものが晴れたりとか、そういう経験があるから、ふとした時にまた走ろうってなるんです。自分から余分なものが削ぎ落とされるような感覚かなぁ。

誰かと走ることから、はじめてみよう

1人で走ることの良さをすぐに感じる人もいれば、そうではない人もいます。実際に1人で始めるかというとそう簡単ではないですから。知りたいのは、1度走って、その後、どうやって2度目、3度目をつくっていくか。
その答えは、誰かと走ることかもしれません。誰かがいれば、走る。予定を入れてしまえば、走る。そのくらい簡単なアクションを続けることで、走る楽しさを感じることができるんです。

——2回目、3回目と走り続けるにはどうしたらいいですか?
大森:最初のうちは誰かと走ったほうがいいと思います。そうしないと、いつまでも一歩踏み出さないじゃないですか。まず約束しちゃうとか、それで何回か走ってみて、やれるぞって思ってから1人で走ってみる。
鈴木:モノから入るのもありだと思います。とりあえず靴を買って、これ着て外に出たいと思うウェアを買うのも最初は良いですよ。

——自分に合うコミュニティってどうやって見つけるんですか?
大森:一つを決める必要はなくて、複数所属していいと思います。出たり入ったりすることが、長くコミュニティにいるコツかなとも思うので。いくつか所属すれば仲良い人もできると思いますし。
鈴木:走ってるだけで共通の話題って、たくさんあるんですよ。今日走りやすいですね〜とか、いろんな人に話しかけてみるのがいいですよね。たくさん情報ありますから、ポツンといたらもったいないです。

今後アンダーアーマーでは、「仲間」を見つけられるランニングイベントを続々と開催していきます。直近の予定はコチラ。

5月19日(土)いわきFCパーク

5月26日(土)BH福岡天神

6月23日(土)CH渋谷・原宿合同

詳しくは下記ボタンよりアンダーアーマーの公式サイトをチェックしてみてください!

走りはじめて後悔することはない

走ってみようかな、と迷っている人は、ぜひ走り出してほしいと思います。少しでもいい、歩いても大丈夫。今回お話を伺った3人のように、ゆるく楽しめるのもRUNの一面です。最後に、これから走り始める人に向けて、アドバイスをいただきました。

大森:走る前って、みんなちょっとだるい。みんなつらいんですよ。でも、それでも走ってみて、後悔するときって本当に無い。RUNを始めてから、良いことが100個くらいあって、人生の幸福度が高まりますよ。
中村:どういうランニングスタイルでハマるかって人それぞれなので、もしかしたら息が切れるくらいダッシュしたときの爽快感にハマるかもしれないし、淡々と一定のリズムで走るのが好きな人もいるので、それを自分で見つけることも楽しいと思います!
鈴木:めっちゃ悩んでても、走るとどうでもよくなる。もやもやしてるときも、走りに行くことですっきりできる。そんな風に、いろんな発見があると思います。自分に対しても周りに対しても。もちろん、よりおいしく食べるために、よりおいしく飲むために、という理由で始めることも良いと思いますよ。

RUNのイメージを変える

ゆるく楽しく、何にも縛られずに。

そんなRUNなら、始めるハードルはかなり低いですよね。始めてみたいと思った人にオススメなのは、まずは誰かと走る予定を立てること。気になるお店に一緒に行ったり、散歩する感覚で走ってもいいんです。友達とならコミュニティへの参加もしやすいと思います。あまり気張らずに、自分なりのRUNを始めてみませんか?

あ、初めて走る方は、シューズだけはランニング専用のものを用意したほうがいいかもしれません。ここをケチると、怪我につながったりするので、自分に合ったシューズでRUNを始めましょう。


今回、RUNの楽しみ方の極意を教えてくれた3人が、これからRUNを始めてみようかなと思っている人のために、絶対ハマれるランニングコースを本気で考えてくれました。詳しくは以下の記事をチェックしてみてください。

アンダーアーマーは様々なRUNのスタイルや楽しみ方、実用的で普段使いもできるギアなど、あなたの快適なランニングを全面的にサポートしてくれます。走った人にしかわからない「RUNの向こう側」に待っているものを、あなたも体感してみませんか?

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