元トップ家電販売員が、筑波山のカフェでおせんべいを焼く理由

もう大人だし、自分でおせんべいの一つも焼けないようじゃ、アレかなと思って。

筑波山の麓に、手焼き体験ができる「日升庵」っていうカフェがあるって聞いて行ってみましたよ。そしたらここの店長さん、かつて日本で一番家電を売っていた男だって言うんですよ。

すごくない? おせんべい焼いてる場合じゃなくない? でもね。

とりあえず
おせんべい焼きますよ!

うん、とりあえず焼いてみましょう。初めてなので、ウワサの店長・野掘さんにいろいろと教えていただきながら。いろんなセットが選べるんだけど、今回は「お煎餅手焼き体験セット」にアラカルトで「マシュマロ」、「茨城の芋餅」をつけてみました。

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お煎餅手焼き体験セット(お煎餅5枚、ディップ3種、ドリンクかデザート一品で1200円+税)」、「マシュマロ(300円+税)」、「茨城の芋餅(350円+税)」
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火鉢に炭が入って網が温まったら、まずは1枚乗せてみます。

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コツは、両面まんべんなく温めてあげるみたいなイメージで焼くこと。だいたい3〜5秒でひっくり返す、これを繰り返すのです。面倒臭がって片面ずつ一気に焼き上げようとすると、焦げちゃいます。急がば回れ。

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ほらほら。そのうちこんな風にプクッと膨れてくるので、きつね色になるまで焼くんです。醤油せんべいの色まで焼いてしまうと、お米の風味が飛んでしまうんだって。だからその手前まで。丁寧に。おいしくな〜れ、おいしくな〜れ。

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焦がしても、最初の一枚は
無料で交換してくれます

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慣れてくると、一度に複数枚焼けるようになります。3枚一気ダァ!

……と、思って調子に乗っていたら上の写真の右下のやつは焼き過ぎちゃいました。

「失敗も経験かなぁって。何枚か焼いているうちに上手くなっていくのを楽しんでもらえるといいなぁと思うので、最初の1枚は焦がしても無料で交換しています」

焼けたら網から下ろして温かいうちにハケで醤油を塗りますよ。

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おせんべいにクリームチーズとか
七味チョコレートとか

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このまま食べてもいいし、あんことクリームチーズつけたらもっとおいしかったし、野掘さんオススメのチョコをつけた後に七味を少しかけて食べるっていうやつもありますよ。

「もともとおせんべいって、売れ残ったお団子を平らにして焼いたもの。だからあんこをつければ先祖返りしたみたいな感じで合うんですかね。七味は筑波山で採れる“福来みかん”が入っているので、ちょっと普通の七味と香りが違って面白いですよ」

チョコ+七味の食べ方は、じつはお客さんが発見したメニューだそうな。七味とチョコのマリアージュ、コワイでしょ。おそるおそる食べましたけど、これ……す、す、すごいよ!

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「6〜7月くらいにはかぼちゃのディップが出るし、つくば市内にあるいちご農園・つくばねファームさんのいちごジャムがディップになったりもしますよ」

意外と、なんでも合うのです。こんなことまでやっちゃうよ。

おせんべいでスモア

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おせんべい2枚に焼きマシュマロとチョコを挟んで、スモア。やるよね〜。こちらのおいしさは言わずもがなですが、マシュマロにそのままお醤油塗って食べるのもおすすめ。みたらし団子みたいになるんですよ。もうね、ワクワクが止まりません。

そして次、優しい甘さで人気のお店のオリジナル商品「筑波の芋餅」を焼きはじめたところで、あることに気がついてしまいました。

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お店のメニューが
筑波をPRしまくっているぞ

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筑波山ジオコロッケ(350円+税)

こちらは「ジオコロッケ」。

筑波山の花崗岩と斑れい岩の地層をイメージした2色のコロッケで、黒米、ジャガイモ、きくらげ、ローズポーク、シイタケといった筑波産の食材5つ入り。お出汁がきいているので、ソースなんかいりませぬ。

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そしてこちらはやはり筑波山の地層をイメージした「ジオショコラテリーヌ」。

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ジオショコラテリーヌ(480円+税)

「グルテンフリーなので、小麦粉がない分空気を保持できなくて形が潰れちゃうんです。でも、釜の中でチョコレートが伸びてその後ぎゅっと縮む。すると少しいびつな形の断面になるので、より地層に近いイメージに仕上がるんです」

と、ここはフランス帰りのパティシエ・とみーこと外山さんが熱弁してくれました。お店のスイーツメニューは全て彼が考案しています。

で、どうしてそんなに地元愛
溢れまくってるんですか?

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苺のおしるこ(580円+税)

この、かわいくておいしい「苺のおしるこ」だって、地元の農家・つくばねファームさんのいちご入り。メインのおせんべいだって、何か地元をアピールできることをしたかったから。

「筑波山の麓のお米って昔献上米だったんです。それに、筑波山自体が別名・紫峰(しほう)って呼ばれてるんですけど、江戸前寿司でお醤油のことを“紫”って言いますよね。この紫の由来が筑波山なんだそうですよ」

江戸時代に、筑波山の方から来たお醤油が美味しいって言われていたとかで。

「筑波山に由来するものとして“お米”と“お醤油”を紹介するなら、二つを合わせた“おせんべい”かなと」

あと、お店を始めるのにいろいろ調べてたら、3年連続で茨城がおせんべいの消費量日本一だったんですって。茨城のスーパーは、お菓子コーナーと別にせんべいコーナーがあったりするそうな。知ってました?

 

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最終的に、観光案内所に
なればいいなと思って

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お店の一角には、観光案内のパンフレットや情報誌がずらり。スタッフとお客さんで、山登りのイベントを開いたりすることもあるそう。

「4年くらい前に地元つくばに戻って来てこっちををふらふら歩いたら、意外と東京よりも住みやすくていいとこいっぱいあるのに誰も知らないなって。つくばって、来てもどこ行ったらいいかわからなくないですか?」

そんな人たちにわかりやすい情報を提供して、また来ようって思ってもらいたいんですって。

そしてそのうちここが、観光案内所みたいになればいいなって、思ってるんですって。

「東京で販売員をしてた時の商品説明と、地元のこと紹介するのって、なんかあまり変わらないし。お店を始めるタイミングで、茨城県の魅力度が最下位だというのを知って、この順位をどんどん上げていくのが、今後の自分の生きがいなんじゃないかって思いまして……」

あ、そうでした。野掘さんは、何を隠そう天下のヨ●ド●シカメラでかつて3年8ヶ月間、日本一の売り上げを叩き出していた男。肝心なことを聞くの忘れてましたよ。

どうやってトップセールスマンに
登りつめたんですか?

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「僕は全然売らない人だったんです」

どゆこと?

「ほら、売ろうとすると売れないじゃないですか。売ろうとしないで、世間話ばかりしてました。そしたら、いつの間にか売れてる、みたいな」

ギラギラしながら寄って来る男子より、欲なさげな男子の方がモテるのと一緒かしら?(違う?)

最後に、陽気な空気感を振りまいて接客するスタッフ・きっしーこと岸田さんも交えて、3名で写真を撮らせていただいたんですが、みなさんそれぞれの違ったカラーがあってとってもいいバランスだなぁと思って。彼らは気さくだし、メニューはどれも楽しいしおいしい。そんでもってつくばの遊び方も教えてくれる場所。

ここは、つくばに来たらとりあえず寄っとく。そんな感じの場所。

また来てくださいねなんて言われたわけでもないのに、すでにまた行きたくなっているこの感覚よ。これは、まさに、トップセールスマンの腕じゃない?

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Photo by Etsu Moriyama
取材協力:つくば市

日升庵

住所:茨城県つくば市筑波1221-3 

(※筑波山観光案内所となり)

TEL:029-875-8821

営業時間:11:00~18:00 / 土・日は10:00~18:00

(※買い出しのため若干オープン時間が

ずれこむ事があります )

定休日:金曜日

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