アムステルダムに架けられる橋は「機転がきく」
2015年6月に構想されてから、やっとの思いでアムステルダムの運河に架けられる橋がある。これは3Dプリンターで出力され、鋼鉄でできている。
開発を手がけたオランダのスタートアップ「MX3D」は、何度も改良を重ねてきた。効率化を意識し、場所を選ばずに出力が可能になっている。人間の手も借りずにどんどん橋を作っていくし、あとから輸送する必要もなくなる。
でも、個人的には違うポイントに惹かれた。この橋、とても機転がきくのだ。
「スマートブリッジ」として機能
Photo by Olivier de Gruijter
橋にはセンサーが埋め込まれていて、歪み具合や負荷のかかり方を測定してくれる。他にも、「何人が橋を利用したのか」や「どれくらい時間をかけて渡るのか」も記録できる。
橋にかかわることだけでなく、その周りの空気質や温度もデータとして管理できるようになっているらしい。
これなら無駄なメンテナンスをする必要もなくなるし、橋の寿命を延ばすアップデートも効果的にできる。また、暮らしやすい街をデザインする際に、人の流れや環境に関する有益な情報も提供してくれる。
3Dプリンターの発展により人間の仕事が奪われるという意見もありそうだが、より良いライフスタイルを創りあげるきっかけになると考えれば、そこまで悲観的になる必要もないかもしれない。
Licensed material used with permission by MX3D