冬の北海道に圧倒される「メムアースホテル」の一泊

ここからは、宿泊体験の流れに沿って紹介を。

受付は、敷地内にある屋内スペース「スタジオメム」で。築40年以上の牧草保管用倉庫だったところを、建築家・伊東豊雄氏の設計によってリノベーションした場所です。

ここには、レセプションだけではなく、キッチン、ディナースペース、スーベニアが並ぶインスピレーションコーナーがあります。スタッフと一緒に、天体観測用の望遠鏡で星を覗いたり、ピザづくりや焚き火といったアクティビティも楽しめます。十勝の魅力的なモノや情報をナビゲートしてくれる入口でもあります。

マウンテンバイクで実験住宅を見学したり、近くの海岸までサイクリングへ!

敷地内で飼育されている馬のこぎんじ。人懐っこくてかわいい。

© 2019 TABI LABO

国内外の学生によるアイデアを実現した貴重な実験住宅。中を見ながら、スタッフがその機能を解説してくれます。

海岸までは自転車で15分ほど。あたり一面真っ白!

うさぎやきつね、大きなクマの足跡がある林道を抜けると海岸へ到着。雪に覆われたビーチで流木集めも楽しめました。

この環境を最大限に楽しめる遊びかたは、スタッフが丁寧に教えてくれます。

部屋でゆっくり過ごしてもいいけれど、夕食までの間、敷地内で雪遊びをすることもできれば、地元住民御用達の温泉に出かけて、太平洋を眺めながらサウナ・水風呂・雪が積もったベランダで外気浴、なんてのもアリです。

素材の味が違う!

この日の夕食は、メニューに料理名よりも食材名が多く書かれていたのが印象的。人参、鹿サラミ、ツブ貝、蟹などなど。そのまま食べるだけで強い甘みが味わえる生野菜や焼き野菜、この土地ならではの鍋料理が味わえました。

アイヌ語で静かな庭という意味の野菜料理「モ・ミンタラ」。

チーズがのった人参のスープ。

料理人兼ハンターが集う肉のプロ集団、エレゾ社の鹿サラミ。

ひとつ鍋。十勝開拓の際には、この鍋を食べることで暖をとったのだとか。

夕食後は、すぐそばにある暖炉で焚き火も囲めます。ぼんやり火を眺めながら、お酒を飲み、使われている食材や生産者のついて詳しく聞くのも、楽しみのひとつ。

自然農法を実践する農家さんや、料理人兼ハンターさんのこだわりを聞き始めたら、あっという間に時間が……。

ここでは、ピザ焼きを体験することもできます。自分で生地をこねて発酵させ、食材を自由に組み合わせて、パズルみたいにオリジナルピザをつくれます。

トマトソース、サラミ、チーズ、じゃがいも、タマネギ、ピーマン、マッシュルーム……、新鮮な食材なので何をのせてもおいしい!

ここは、海、山、雪原、天体、食など、北海道に求めている魅力をいっぺんに体験できる場所。どこに行っても静かで開放的、何を食べてもおいしい、温泉やサウナがいつもとは段違いに気持ちいい、スノースポーツなんてしなくても楽しい。そんな北海道旅行のスタート地点とも言えるのが、メムアースホテルというわけです。

ここを入口にして知る十勝地方の生活は、じつはどんなホテルよりもラグジュアリー。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。