「#Year3Project」の写真に写っているのはロンドンの魅力です ――ベンのトピックス

みなさん、今日もお元気ですか?ベンのトピックスです!

ベンの故郷・ロンドンは歴史的な街です。ローマ帝国から、ずっと西ヨーロッパの大都市でした。

最近は、ブレグジットとかボリス(イギリスの首相)のこととかポジティブなニュースを聞かないけど、ロンドンはまだまだその魅力あるすごい場所なんですよ。すごく誇りを持ってます。

まず、ロンドンは国際的な大都市であることが挙げられます。多文化が混在しているのはある意味ナーバスな問題でもありますが、小学生の頃から、インド人、ジャマイカ人、日本人、中国人……などのたくさんの国やルーツをもった子どもたち同士で一緒に育っていくことは、将来とてもいい経験になるはずです。

そんな多様性を持つロンドンを知るのに最適なプロジェクトが話題になっています。

「#year3project」

第86回アカデミー賞作品賞をはじめ、数々の賞を受賞した実録映画『それでも夜は明ける』の監督であり、ターナー賞(50歳以下のイギリス人もしくはイギリス在住の美術家に対して毎年贈られる)も受賞したアーティストである、スティーヴ・マックイーンさんが手掛ける「#year3project」。 

「year3(イヤー3)」とは、イギリスでは小学校3年生の意味。制度が少し違うので日本でいうと小2の7歳にあたる世代です。year3は、子どもの発達とアイデンティティの形成におけるマイルストーンの時期と考えられていて、子どもたちが家族よりもはるかに大きな世界を強く意識する世代です。 

マックイーンさんとそのプロジェクトチームは、ロンドン中のyear3のクラス写真を撮影しました。

公立、私立問わず。宗教学校なども参加し、被写体は7万6000人以上に及びました。人類学的なアート・プロジェクトとして、めちゃアンビシャスです!

写真は美術館「Tate Britain(テート・ブリテン)」に展示されたほか、地下鉄の駅広告にもなり大きな話題に。Twitterによるバイラルキャンペーンも行われました。

ベンもこのプロジェクトに感動しました!

お父さんの仕事で世界のいろいろなところで暮らしたベンがイギリスに帰国したのがyear3と同じ7歳です。ノースロンドン郊外の公立小学校に転校したんだけど、この頃の体験は、ベンに強く影響しています。

周囲には、アフリカの国々の親がもつ子や中東の難民の子、イギリスに移り住んだ二世とか三世のあまり強いルーツのアイデンティティを持ってない子、様々な宗教を信じてる子、といった本当にいろいろな子どもがいました。
それでも、ほとんどの子が“イギリス人”、そして“Londoner(ロンドナー)”と呼ばれることが、素晴らしいなと感じたんです。

#year3projectのマックイーンさんの写真から見えてくるのも、教室内におけるダイバーシティ。人口の45%が”白人ブリティッシュ”というロンドンでも、いろんな子どもがひとつになっていて、彼らは人種を問わずに「ロンドン・プライド」を持っている。

愛される観光地や歴史もあるけど、300の言語が飛び交い、世界中の国籍をもつ人々が存在する都市なのがロンドンの積み上げてきた魅力ですよ。

Top image: © Naomi Nemoto
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。