家計も地球も救う「干し野菜」は、メリットしかない

新鮮で瑞々しい野菜がイチバンおいしい。

はたして、本当にそうでしょうか? もっとおいしく野菜を食べる方法があるとしたら……。毎日食卓にあがる野菜たちをひと手間かけて干し野菜にしてみませんか?

太陽の日差しをたっぷり浴びて乾燥させる。たったこれだけのことなのに、野菜に嬉しい変化が生まれる。「急に料理が上手くなったかも」なんて思うかもしれませんが、ソレ、決して錯覚なんかじゃありません。

春本番のその前に、干し野菜をたっぷり仕込んで普段の料理に活かしてみませんか?

干し野菜には、メリットしかない。

©2021 NEW STANDARD

そもそも、野菜を干すことでどんなメリットが生まれるのか?ざっと並べてみましょうか。

①栄養価がUP
②旨味が増す
③かさばらず長期保存がきく
④料理時間の短縮も
⑤ゴミも減らせる

野菜を干すことでビタミンや鉄分、カルシウムなどの栄養価が増すといわれています。かさは減ってしまう代わりに、小さく縮んだ野菜のなかに栄養を閉じ込めようとする。おもしろいですよね。生の大根よりも「切り干し大根」の方が栄養が高いのもこうした理由から。

また、干物とおなじように野菜も干すことで旨味がぐんと増します。太陽の光で温められた野菜のなかにある酵素(アミラーゼ)が活性化し、ブドウ糖をつくりだすことで甘味が増し、旨味の素であるアミノ酸の量も上昇。これが干すと旨味が増すカラクリなんですよね。

いかに、効率よく水分を抜くか。

干し野菜をつくる際のポイントは、ただ一点。いかに水分を効率よく抜くか、です。

「どうせ天日干しにするんだから」と、野菜を切ったままにするのではなく、ザルやネットで干す前に水分をキッチンペーパーで取ってあげる。このひと手間で、干し時間短縮やカビが生えるリスクをぐんと減らすことができるんです。

初めて干し野菜にチャレンジするなら、水分の少ない野菜がおすすめ。ニンジンや大根、レンコンなどの根野菜や、キャベツ、かぼちゃ、きのこ(厳密には野菜じゃないけど)あたりからトライしてみましょう!

乾燥した晴天の日、
ふとんを干すイメージで。

©2021 NEW STANDARD

干し網やザル、網つきのバットでもOK。通気性のいいものを用意したら、野菜を重ならないように並べて干していきます。干し野菜づくりに必要なのは、たっぷりの日差し、乾燥、それと適度な風。

今の時期なら太陽が上がってきた10:00くらいから、西に傾く16:00くらいまで。ふとんを干すイメージで野菜も干してあげましょう。

セミドライなら半日でもOK
調理時間が短縮する!

©2021 NEW STANDARD

食材にもよりますが、5〜6時間の半日干しでも十分おいしく“化ける”のが干し野菜。たとえば、きのこ類やズッキーニ、アスパラガスなどなら半日からでも立派な干し野菜のできあがり。

大根やレンコンなどの根野菜類を半日干して煮物に使えば、味の染み込み具合が、切りたてのものを使うときとはまったく違うことに気づくはず。煮込み時間が同じでも、乾燥させた分だけ、煮汁の吸収が早いんですね。つまりは、調理時間も短くて済むわけです。

家計も地球も救う
それが、干し野菜。

天日干しは、先人の知恵が生み出した保存法。古くは『万葉集』にも登場します。栄養価が高く、軽くてかさばらずに保存も効く。冷蔵・冷凍ができなかった時代から、乾物は貴重な食の担い手だったわけです。

今の時代においては、食べ切る前に冷蔵庫の中で傷んでしまった……なんてフーロドスを減らすローテクな活用術としても再注目。健康にも、家計にも、大きな意味でいえば地球にとっても。三方よしの干し野菜、始めるなら今っきゃない!

Top image: © 2021 NEW STANDARD

関連する記事

干し野菜の王道「ドライトマト」を使って、自家製「ドライトマトのオイル漬け」をつくってみよう。
「ズッキーニのナムル」をさらにおいしくする、たったひとつの方法、教えます。
キノコは干すことで栄養価が格段にUPします。そして香りも!
「寝ても覚めても料理がしたい」料理が好きすぎて、まだ食べられる食材が捨てられていくこと見ていられないという動機で「フードロス」に立ち向かう”もったいない料...
BBQやキャンプで盛り上がるスイーツの定番と言えば、焼いたマシュマロをサンドした「スモア」が真っ先に思いつくけど、今年は「バウムクーヘン」で盛り上がろう!
フレッシュで瑞々しいパプリカもいいけれど、天日に干したものを使ってつくるオムレツ。病みつきのおいしさです。
ただ「食べ物」ととらえるのではなく、少し見方を変えてみれば、鮮やかに色をつける野菜たちの美しさに少し気づくことができる。
みなさん、どうやって野菜を切っていますか?まな板に乗せて、流れ作業のように包丁をザクッザクッ。その切り方、ちょっと待って!
料理の手順でおっくうなのが、野菜の皮むきだっていう人、意外に多いんですよね。では、このむき方ならどうでしょう。そもそも包丁を使わないって、驚きでしょ?
2015年にアメリカで誕生した「Imperfect Produce」。規格外の野菜を売るサービスなんですが、そのインスタグラムのアカウントがかわいいんです...
サルバドール・ダリの作品を数多く所蔵する「諸橋近代美術館」で、「ダリ」と「会津民芸品」をコラボさせたミュージアムグッズ「ひげべこ」を発売。昭和37年より張...
深刻化するフードロス問題。買い過ぎや作り過ぎで余った食材を簡単にシェアできるアプリ「OLIO」で“もったいない”をなくそう。
冷凍しておくと保存期間が延びて便利なのですが、冷凍すると食感が変わってしまうというデメリットも。しかし、冷凍することで逆に味がしみやすくなったり柔らかくな...
「StixFresh」を貼っているか、貼っていないか。たったそれだけの違いで、野菜やフルーツの鮮度や食べごろが最大で2週間も変わります。
少量の野菜に特化した「ぬか床キット」が登場。これ、一人暮らしにはうってつけかも。
アルゼンチンでスーパーマーケットを展開するVeaが、「子どもの野菜嫌いをなんとかしたい」という親の願いを叶えるために作った「Veggie Hacks」。コ...
本格スパイス商「アナン」と、廃棄予定の野菜を活用した瓶詰めソースを作る「ファームキャニング」がコラボして作られた、新作カレーペーストの販売がスタート。
興味はあるけど、何からやればいいのかわからない。それならまずは身近な人の体験談を聞いて、次のアクションの参考にしてみようというサステイナブル迷子のためのゆ...
包丁も不要の食べきりお手軽サラダ。しかも栄養たっぷり。
小さな傷や少々整っていない形状から商品化されないフルーツをパウチしたナチュラルフローズンスムージー「PONO」が話題。手軽においしく社会貢献。
SDGsで目標に掲げられた食品廃棄削減に向けての対策は、世界でどんどん進んでいます。国民一人当たり年間51kgも食品を廃棄している日本でも取り組みが活発し...
フルーツではなく野菜をメインにしたベラルーシ産「野菜グミ」
グッドデザイン賞も受賞したフードシェアリングサービス「TABETE(タベテ)」が「東京農業大学」の「学食」に導入される。国内初の試み。「フードロス削減」は...
形の悪さや納期遅れを理由に、出荷できずに廃棄せざるを得ない野菜や果物をスムージーとしてオフィスに届けるサービス「Clean Smoothie」。月に2回、...
春は、人間にも虫にも動物にとっても気持ちがいい季節。それは、これらの野菜も同じ!みずみずしくて甘みを抱いたこの野菜たちを、早速今晩いただきましょう!
「CRAZY KITCHEN」は、サステイナブルを意識したケータリングサービス「SUSTAINABLE COLLECTION」を開始。食材から箸、おしぼり...
ヨーロッパ最大級の野菜加工会社「HAK」の主導で考案された「The Helping Plate」。“子どもたちに、無理なく、より多くの野菜を食べてもらうこ...
農作物の新たな価値を届ける企業「Link to Farmland」は、先月10日より、北海道・美瑛町で生産された規格外の野菜を再利用するプロジェクトをクラ...
知ってるだけで何倍も料理がおいしくなるテクニック。これまでの常識がガラリと変わるかも!?
スパイスのECサイトやカレーのレシピサイトを運営する「インターネットオブスパイス」と、“もったいない野菜”の瓶ソースを手がける「ファームキャニング」のコラ...