「腐った牛乳の匂いがする香水」が誕生した深いワケ
思わず鼻をつまみたくなるような“くさい”香水があるのをご存じ?
重厚なマットブラックに白と緑のロゴが映えるコチラは、スウェーデンの大型食品チェーン「Coop」が開発した「Old Milk(古い牛乳)」という香水。
その名の通り、腐った牛乳独特の酸っぱい香りが再現されている。プロの調香師が完成までに約10ヵ月を要した力作だ。
本来は“いい匂い”を演出するはずの香水に、あえて“悪臭”を選んだのはなぜだろうか。
その理由は「自分の嗅覚と味覚を頼りに、食品の状態を判断する習慣を、楽しく、魅力的で、忘れられない方法で伝えたい」という思いから。
実際に紹介動画の終盤には、こんなメッセージが映し出される。
「この香りがするまでは、飲んでもまったく問題ありません。地球のためにも、自分の感覚を信じてみてはいかがでしょうか」
© CoopSverige/YouTube
賞味期限だけを見て捨ててしまう前に、まずは嗅いでみる。そうして、地球規模で問題となっている食品ロスを、まずは余分な家庭ゴミを減らすことから始めようというわけだ。
2018年9月に発表されたOld Milkは、第1週目にして8000個以上注文のあったサンプルや、香りを閉じ込めた雑誌広告、街頭での体験イベントなどを通して、世界中の関心を集めた。
現在、サンプル配布は終了しているが、Instagramのハッシュタグ「#coopoldmilk」で、実際に嗅いだ人たちの強烈なリアクションを見ることができる。
あなたもこうなってしまう前に、ご自宅の冷蔵庫をチェックしてはいかが?
© coopsverige/Instagram
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Top image: © Coop Sverige