NYの「プライド・パレード」今年から警官の立ち入りを禁止
毎年、プライド月間である6月の最終日曜日に開催され、ニューヨーク市の風物詩ともなっている「New York Pride March(通称:プライド・パレード)」。
記念すべき50周年の去年の催しは、大規模なイベントがおこなわれずに祝われたが、今年はどうやら、いくつかのイベントがオフラインで用意されているようだ。
そして主催団体は、今年から2025年までの間、パレードへの警察の立ち入りを禁止することを発表。
当日は、市によって配備が義務付けられている人数の警察官を、イベント会場から1ブロック以上離れた場所に配置するという。
というのも、市民の味方とされる警察だが、LGBTQの当事者たちにとっては恐怖を与えられてきた存在でもある。
事実、同パレードが開催されるきっかけとなった「ストーンウォールの反乱」という事件では、ニューヨークにあるゲイバーに警察が踏み込み捜査により起こった経緯があるという。
また、近年では、同じ少数派に対する抑圧ということで、黒人に対する構造的な差別撤廃を訴える「BLM運動」も「プライド・パレード」のなかに取り込まれているという実態もある。
「BLM運動」のパレードでは、実際に警官と衝突する場面も見られることから、警察の立ち入りを禁ずる判断が下されたようだ。
ニューヨーク市警は「警察が会場から排除される考えに失望している」とコメントしており、当日はコミュニティやボランティアらによって警備がおこなわれるとのことだ。
Top image: © iStock.com/Aneese