学食から「肉料理のメニュー」が消える——。
学食から「肉料理のメニュー」が消える——。
ベルリン市内4つの大学が共同で計34のカフェテリア・食堂より、96%の肉メニューを排除することを決定した。10月からはメニューの68%がヴィーガン、28%がベジタリアン、2%が魚を使ったメニューへとシフトする予定だという。
ちなみに、肉を使ったメニューは完全に排除されるわけではなく、週に4回だけ提供される。
ソーセージを使った「カリーブルスト」やドイツ版カツレツ「シュニッツェル」あたりは、きっと学生たちにも人気のはず。食べ盛りの学生たちからすれば、悲鳴が聞こえてきそうなこの話題だが……でも、それは日本で生活しているから思うことなのかもしれない。
全人口の約1割がヴィーガンまたはベジタリアンといわれるドイツは、世界でもトップレベルに菜食人口割合が高い国。実際今回の“肉なしメニュー”への大転換も、事前に1万4000人の学生を対象にしたアンケート調査(13.5%がヴィーガンと答えた)を受けてのものだという。
さらに、「The Guardian」が伝えるところによると、どうやら肉なしメニューは、学生たちからの声を反映させてのもののようだ。
「もっと気候や環境に配慮したメニューをカフェテリアで提供してほしい、という要望が何度も寄せられていました。そこで、新しい栄養コンセプトでメニュー開発を実施したんです」とは、ベルリンの学生支援団体「Studierendenwerk」のDaniela Kummle氏の弁。
すでにドイツ全土の大学では、食堂のメニューのおよそ30〜50%がベジタリアン仕様。「肉を食べない」という自身の食の嗜好ももちろんある。が、それと同時にドイツの学生たちの意識にあるのが“アースフレンドリー”、“環境保護”の観点とは、恐れ入る。
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