オムツ=肥土無限ループの作り方
サステイナブルな生活を心がけたい親御さんたち、必見!
子育てをしていくなかで、日々の日課が「オムツ交換」。仕方ないとはいえ、使用済み紙オムツの廃棄が環境にとって、がかなり負担になっているそうで……。幼児が2歳半までの間に履く紙オムツによって、一人当たり500kgものCO2を排出する計算だという研究結果が発表された。
そこで、こんな提案。
育児用品といえど使い捨てはよくない!ということで生まれたのが「DYCLE」。
ドイツで開発されたこちらのオムツはすべてが生分解性の素材製。しかも、それを捨てることが環境の負荷にならないばかりか、なんと土壌の改善まで行うことができるのだとか。
© DYCLE/vimeo
オムツとともに幼児の排泄物が分解されることで堆肥化し、付近の土壌に窒素とリン酸が供給され肥沃になる、という仕組み。
さらに、この肥沃な土に育てられた作物が農民へと行き渡り、やがて彼らが子どもをもうけ幼児を育て、その幼児がまた排泄物を生み……というように、オムツを起点に完全な循環が生まれる。
実際に地元ドイツでは2015〜2017年に試験導入され、オムツによる循環は実現可能性を証明できたそう。
サステイナブルな製品とは、環境に負荷をかけないだけでなく、それが環境を育てる循環を促すもの。それを新しい“サステイナブルの標準”と言うんだろう。
「捨てること」がプラスの効果を生む世界、想像しただけでワクワクする。ドイツに限らず、ぜひとも世界中に普及してほしいものだ。EUが支援する環境団体からのサポートもあるようで、今後の進展にも期待できそう。
よりよい土地・世界に向けて、がんばれ「DYCLE」、そして赤ちゃん!
Top image: © iStock.com/PixelsEffect