日本人は家に「自分らしさ」を表現できていない?【調査結果】

都市部への人口集中における家賃の高騰。日本の住宅問題は世界的にみても厳しいのが、実情だ。

そんな背景の中で、「IKEA」が世界37か国の3万7000人以上を対象に行なった暮らしに関する調査「Life at Home Report」の2022年版が発表された。

今回、その調査対象に日本が初めて選ばれたのだが、その結果がなかなかに興味深い。

さまざまな問いがあるなかで、日本の結果で特徴的だったのが、「昨年と比較して自分の家をよりポジティブに感じる」「家に自分らしさが表現されている」と回答した人の少なさだ。

©イケア・ジャパン株式会社
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「昨年と比較して自分の家をよりポジティブに感じる」と回答した世界平均は37%、「家に自分らしさが表現されている」が58%だったのに対して、日本は前者が12%、後者が37%にとどまっていて、なんと世界と比べて20ポイント以上も低い。

経済不況もあるのか、日本人は他国に比べて自宅に対しての充実感や個性が薄いという結果となったのだ。

とはいっても、「家では自分らしくいられる」と回答した割合は63%と世界平均65%と大差はなく、決して居心地が悪いというわけではないよう。

では、なぜこんなにも差が開いたのか。

その理由としては、日本人が自分よりも家族をより重視している傾向があることや、賃貸事情で壁に穴が開けられず、物理的に自己表現ができていない点などが挙げられている。

また、家のどこに不満かについては「置き場所の定まっていないものがたくさんありすぎる」という意見も多く、整理が行き届いていない点も自己表現力の低さにつながっていそうだ。

大変な毎日の中でリラックスできる場所、自分の家くらいは大好きな空間でありたい。

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