オクラホマ州に「性教育禁止」を訴える議員。それを横目に先進的な教会が役目を果たす

性教育が義務づけられていないオクラホマ州で“青少年の健全な成長”のために動いたのは、UU(ユニテリアン・ユニヴァーサリズム)の教会だった。

この記事の要点

・オクラホマ州では性教育が義務化されておらず、一部の教会が教育プログラムを提供している。
・「Our Whole Lives」カリキュラムを用いて、性のアイデンティティや健康に関する教育を行っている。
・教会提供の性教育は、法律や制限的な学校のカリキュラムを補完する役割を果たしている。

オクラホマ州では、性教育の義務化がなされていない。

その代わりとして、青少年への健全な成長を促すべく動いているのは、ユニテリアン・ユニヴァーサリズム(UU)の教会だ。タルサにあるオールソウルズ・ユニテリアン教会が、青少年に向けた性教育を提供している。

UUとは、キリスト教の派生宗教の一つで、教徒が自由に思想や信仰を決めることができるという非常に多元的でリベラルな信条を持つ集団。

この教会の採用するカリキュラム「Our Whole Lives」は、プロの性教育者によって開発されているもので、リレーションシップ、性同一性、性的指向、健康についての情報を年齢に応じて提供する。

子どもたちの教育者としての役割を尊重し、親向けの会議を通じてカリキュラムの概要を提供することで、家庭での対話を奨励している。

オクラホマ州では「AIDS予防指導」だけが、義務付けられている唯一の性教育的なテーマであり、他のトピックは学区の裁量に委ねられている。学校で教える場合でも、カリキュラムは校長の承認が必要であり、また、保護者はカリキュラムをレビューし、子どもを参加させるかどうかを選択できる。

そのため、学生ごとに性教育へのアクセスに不均衡が生じているのが現状だ。

事実、オクラホマ全体では、青少年の出産率が全米で第4位と高い水準にあり、性感染症(STI)の増加も見られている。このような背景の中、Amplify Youth Health Collectiveなどの専門家団体は、性の健康を促進するための教育、協力、提唱活動を行っている。

よって、信仰に基づいて教会が包括的な性教育を提供することで、これらの差を埋めることに取り組んでいるというわけだ。

オクラホマでは性教育に関する法案がいくつか提出されたものの、いずれも進展はなかったという。議員の中には、性教育は親が価値観に基づいて教えるべきだと主張し、性教育クラスの禁止を目指している人もいるそうだ。

※本記事はGeneraitve AIを一部活用して記事制作をしております。

Top image: © PUWADON SANG/Shutterstock.com
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