俺、本気で「かめはめ波」出せると思う【那須川天心×瀬戸勝之 対談】

都内某所、64基のスピーカーが上下左右、全方位張り巡らされた「studio SpaceLab」の地下室に雄大なアマゾンの生態系が出現した。アマゾナス川へと流れ込む支流のせせらぎ、エキゾチックな野鳥のさえずり、シャラシャラとそよ風が枝葉をゆらす音。

その熱帯雨林の中心に、那須川天心はいた──。

2024年1月よりトレーニングやリラクゼーションの一環として3Dサウンドと超音波による音響サラウンドを取り入れた那須川。格闘界に鮮烈な印象を与え続けてきた才能が発する周波数に合わせ、サウンドをカスタムするのは3Dサウンドデザイナーの瀬戸勝之。

格闘家と音響家。互いの周波数と感性は、磁極のように親子ほどの歳の離れたふたりを引きつけあう。

「こんなおじさんになりたい」そう“神童”に言わしめる瀬戸だからこそ切り込めた、むき出しの那須川天心がここにいる。

那須川天心

1998年生まれ。プロボクサー(帝拳ジム)。15歳でキックボクシングプロデビューを果たし、プロ6戦目史上最年少の16歳でRISEバンタム級のベルトを奪取。以後、数々のタイトルを獲得し“神童”と称される。キックと総合格闘技で47戦全勝という記録を残し、2023年ボクシングへ転向。

瀬戸勝之

3Dサウンド デザイナー/プロデューサー。株式会社studio SpaceLab代表取締役。360°の音声再生領域を活かし、聴覚のみで映像を連想させる『3D MUSIC』という新たな音楽ジャンルを確立。2017年、未来型花火エンタテインメント「STAR ISLAND」の演出を手掛け「経済産業省マッチング・アワード2017」の審査員特別賞を受賞。

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瀬戸勝之(以下、瀬戸)

うちの超音波使ってくれてるじゃない?最近は調子どう?

那須川天心(以下、那須川)

おかげさまで、もう覚醒しまくりですね。

瀬戸

おー、それはよかった。どんな使い方してるの?

那須川

年がら年中家でかけていて。体が温かくなるというか、ピリピリするというか。あれって人によって違うんですよね?

瀬戸

そう、天心くんの周波数に合わせてあるからね。1つ1つカスタムしてるんで。ある程度こういう感じだろうなって調整かけてるよ。

那須川

めっちゃいいですよ。本当に。

瀬戸

僕ももう、超音波は23年。今でだいたい11種類くらい使い分けてきて。本当はここで砂を振動させて絵を出すとかしてあげたいんだけどね。周波数でいろんな文様が出てくるんだ。周波数の強い人たちに体感してもらってどう感じるかとか、興味あるんだよね。

那須川

やばいっすね。今も音だけで結構きてんのに(笑)

本気で「かめはめ波」出せると思う

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瀬戸

さて、あらためてだけど。個人的に聞きたかったことがたくさんあって、今日の対談の機会までずっと我慢してたんだよね。いっぺん話してしまうとここで話す内容がきっとスマートになっちゃうと思ったら。結構言いづらいこともあるかもしれないけどゴリゴリ聞いちゃっていい?

那須川

大丈夫っす。全然。

瀬戸

格闘技って戦いのなかで「勝ち負け」があるわけじゃない?ある程度戦う前から、相手と目を合わせた瞬間とかにわかるものなの?

那須川

あー、だいだいわかりますね。俺は試合前のフェイスオフとか握手するしないとか、そこから戦いが始まっていると思っているんです。前日会見も含めて。

「THE MATCH 2022」のときに当日試合前に全選手入場セレモニーがあったんですが、最後に僕と武尊選手が出てきて、そこで目線合わせるじゃないですか。そこで僕から手をさし出したんですけど、向こうが握手してきたんですね。そこで「あ、今日勝ったな」って思ったんですよ。

瀬戸

うえ〜〜。それは自分の誘いに手を出してきたからってこと?

那須川

そうですね。俺のフィールドだぜって。東京ドームのあの会場で6万人の観衆がいる前で、自分から仕掛けて手を出して。これを拒否れるか?っていう。

瀬戸

なるほど。

那須川

ある意味、賭けじゃないですけど。やっぱり心理戦ですよね。

瀬戸

掘り下げられるのは嫌かもしれないけど、元チャンピオンのメイウェザーとも戦ったじゃない?心理戦という意味では仕掛け方とかえぐかった?

那須川

半端なかったっすね。ああいう経験ができたから心理戦も大事だなと思うようになったし、メイウェザーは僕の学びになった一戦でしたね。

瀬戸

正直どう思った?

那須川

あそこからだいぶ世界観が変わりました。それまではすべてのものを信じていた感じがします。でも、大人って意外と汚いんだなということを理解しました。自分のチームはもちろん味方ですし、所属する団体も味方だと思っていたんですね。だけど、最終的には向こうサイドに合わせる、みたいなことにもなっちゃうんだなということも学びましたし。俺が思ってた世界って、案外ピュアなものじゃないなと。そういったものがなんかこう、結構くらったなと思いました。

瀬戸

しかも自分のフィールド、日本でだからね。向こうがゲストできてるにも関わらずだもんなぁ。

那須川

自分がちゃんとものを言える立場にならないといけないんだ、ということを学びました。

瀬戸

そうかぁ。そうは言っても天心くんって品があるよね。心理戦も含めてそこに接していくと、もっとダーティにだったりもっとドープにやるやり方っていくらでもあるわけじゃない?

那須川

そうなんです。でも、俺はそうはなりたくないという思いがあって。反面教師で生きています。

瀬戸

なるほどね。そういうことをメイウェザーとの一戦から学んだわけだ。

那須川

はい、収穫はめちゃくちゃありましたね。学びになりましたし。

瀬戸

単純に勝てばいいというだけなら選択肢はいろいろあるじゃない?メイウェザーの方もそうだし。でも、決してメイウェザーほどには入れてこなかった。そのあたりは天心くんの感覚的な美学なの?

那須川

そうっすね。感覚ですかね。やっぱり自分の中で思うのは日本人としての“魂”というか。

瀬戸

へぇーーー。

那須川

そういうマインドは結構ありますね。

瀬戸

そういった精神性や武士道はどこから学んだの?

那須川

もともと空手出身なんですよ。5歳から空手を始めたので入り口が武道だった。そこから小学校6年生まで続けるなかで「押忍の精神」というか、精神的なトレーニングをずっとやってきたのでそこで自然と刷り込まれて行ったんじゃないかと思います。

瀬戸

空手からキックボクシングに転向した。それって何がタイミングだった?

那須川

当時テレビでK-1をやっていて。でかい舞台に憧れました。

瀬戸

インスパイアされた選手は?

那須川

それが誰もいないんですよね。

瀬戸

どういうこと?真似したい、こうなりたいって選手がいなかったの?

那須川

昔からいないんですよ。みんな誰々に憧れて格闘技やキック始めるって人が多いんですが、俺いないんですよねー。尊敬する選手はたくさんいます。でも憧れの存在となると話は別かな。いまだに一人もいないですもん。

瀬戸

なるほど。それが強さの秘訣だよなー。

那須川

もし挙げるとするなら……ナルト、ルフィ、孫悟空、漫画の主人公たちですかね。

瀬戸

おもしろいなー。架空の世界ってことね。

那須川

その世界にずっと憧れているというか。「かめはめ波」とかもアニメのようで実際できると思ってるし。

瀬戸

ちょっと待って(笑)、実際できるというのは?

那須川

気の流れで「気」を出したり。ナルトもチャクラだったり。そういうものを日頃から練習に取り入れてみたり。

瀬戸

いやー、おもしろい!

那須川

アニメの世界の主人公が大好きでそれになりたいんですよね。あいつらって弱音吐かないじゃないですか。ずっと前向いているし。最初は否定されて「無理だ」って言われても、ずーっとやっていけば最終的にみんなの意見も変えてしまうパワーを持つようになる。俺はそれをずっと信じてやってきたんですよね。

那須川天心の戦いって「アート」だな

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瀬戸

天心くんは勝ち負けのなかにある「強さ」についてどう考えている?強さっていうのは練習量だったり、いろんなこと試して強くなっていくだろうけど、いろんな選手と戦うなかで「こういう強さもあるんだ」と感じることはあるの?「強さ」にもいろんな強さがあるじゃない。

那須川

あります。見てわかります。でも、それは全部自分ができるわけでもない。その人にはその人の役割があるんで。そういう目線で見てます。

瀬戸

キックボクシングで「神童」と呼ばれ、ボクシングに主戦場を代え、いろんな話も出てくるわけじゃない?期待もされるなかで結果も出さないといけない。そういうなかでマインドのコントロールはどうしているの?

那須川

コントロールはしないっすね。なんもないっす。自分のやるべきことをやるだけ。もちろん、応援してくれる人はありがたいんですが、かと言って「全員応援してくれ」とは思わない。俺は俺だし、応援したいならしてくれたらいい。やっぱり対等じゃないといけないと思ってて、めちゃくちゃアンチから叩かれることもありますが、ストレスは一切感じませんね。

瀬戸

以前も話したことあると思うんだけど、戦っている姿を見て「那須川天心の戦いってアートだな」と思うんだよね。戦っている最中、こうやって相手を倒したらかっこいいなとか、ファンが喜ぶだろうなとか、俯瞰して考えながら戦うときってある?

那須川

あります。キックボクシングの時はわりと自分が完成されていたというか。こうすればこうなるなとか、こうできそうだとか、俯瞰しながら試合をしていました。

ただ、最後の方はだんだんとつまらなくなっていったんですよ。ずっとチャンピオンであり続け下からくる相手を倒して。刺激はあるけど「こんなものか」というような。だったらもう一度ゼロから自分自身を作りあげて、戦って倒して頂点を目指していくという方がやりがいもあると感じたんです。

瀬戸

これ聞いていいかわからないけど、ボクシング転向を決めた時、ご家族の反応はどうだったの?「ずっと最強でいればいいじゃん」というふうにはならなかった?

那須川

一切ならなかったですね。「やるっしょ!」って感じでした。

瀬戸

ご両親が?

那須川

はい、親が。うち、母ちゃんがヤバくて。めちゃくちゃメンタルが強いんですよ。以前、俺がチャンピオンになった時その祝勝会に格闘技業界やスポンサーの方たちがたくさんきてくださったんですね。300人くらいかな。ゲストにモノマネ芸人を呼んだりして盛り上がったんですが、その大トリで母ちゃん出てきて松田聖子さんの格好して300人の前で全然似てないのに松田聖子を歌い上げて。で、来ていただいた方スタンディングオベージョンですよ。お客さんたちのところ行って握手して。そうして最後に放った一言。「私のパーティーかと思った」。

瀬戸

やばいなー(笑)メンタルモンスターやね。持って生まれたものかぁ。それ引き継いだんだね。

那須川

そうかもしれないですね。

瀬戸

メンタルの強さは関連してくるね。

那須川

おかげでどんな大舞台でも緊張しないですから。緊張感はあれど萎縮はしませんね。

結構本気で「神社」をつくりたい

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瀬戸

そういえば、試合後に反省することとかってあるの?

那須川

なくはないです。でも、「今日の試合何点でしたか?」と聞かれることがあるんですが、俺は毎回「100点」と答えています。できなかったことを次までに修正して広げていく。それだけです。だって、後悔残る試合って観てくれたお客さんにも失礼だし。毎回、ベストを尽くすというか。

瀬戸

マイクパフォーマンスも熱いもんね。

那須川

そこは結構意識していますね。

瀬戸

普段の会話とは全く違ってバゴーンて言うじゃない?あれ、意図はなんなの?

那須川

世界を変えたいって本気で思っているんですよね。それに響く人がひとりでも多く増えればいいなと思ってやっています。一人じゃなにも変えられない。でも、みんなのマインドが変われば少しずつ世界が変わっていくのかなというスタンス。

こういう立場だから偉いとかもないし、俺が言った言葉で生きていく日々のなかで、ちょっとだけでも変えてみようというキッカケになればと願っています。それをずっと続けている感じですかね。まあ、響かない人には全く響きませんけどね。

瀬戸

いいねえ。タイミングがきたら響く人もいるだろうし。

那須川

引っかからない言葉もたくさんあるでしょうが、ひとつそういったマインドになった時に「あいつ、もしかしてそういう意味で言ってたのか?」ってなってくれたら嬉しい。

瀬戸

話していいのかわからないけど、「神社をつくりたい」みたいなこと言ってたじゃない?現役中に。これもかなりおもしろいなと。なぜ?

那須川

精神(心構え)が大事だと思っていて。戦う時に変な気持ちじゃ戦えないし、誰かと会う時も100%の自分の状態で会うべきだと思っているんです。じゃないと、その人に申し訳なくて。そういった自分の精神をととのえる場所、という意味合いでの神社というか。神様を信じているとか、そういうものではないんですよね。

でも、「祈り」とか「見えないものを信じる力」は大事だと思っているんです。ずっとそのマインドで生きてきましたから。それが勝さんとお会いしてから、見えないものが見えるようになってきたんですよ。

瀬戸

えー、ほんと。

那須川

単純に「気合い」だったり「感覚」でいいんだなと思っていたものが、勝さんと出会って感覚的なものもロジックで考えられるようになったというか。人生の価値観がガラッと変わった。

瀬戸

めっちゃ嬉しいんだけど。僕は才能のある人たちの“何かの力”になりたい。黒子に徹したいんだよね。音響やっている以上、目立ってしまう部分もある。だけどそういう人たちとコラボしてその人たちがどう変わっていくか。牽引していくことで才能ある人たちがどうパワーアップしていくか、その変化を直近で見るのが楽しくて。

那須川

自分も追求していくことが好きなので、「感性」を感覚でしか体感できていなかったんだけど、こうして出会いを通して、音にも奥行きがあることを知りましたしね。なんというか、すべて人生がつながっているなと感じます。

瀬戸

出会ってくれてありがとうね。嬉しいね。

那須川

だから、本当にくらいましたよ。勝さんと会ったあと、いつも家で作戦会議(話をする)するんですけど、やっぱり「ヤバいね」と毎度なりますから。

瀬戸

僕は企業よりもむしろ一流の人たちのコンシューマーでありたいんだ。才能のある人たちとの出会いは自分自身の財産でもあるからね。その人たちの何かの力になれることをずっと研究としてやっている。だから、そう思ってもらえるなら20年以上やってきて本当に良かったと思うよ。

那須川

でも、それを理解されるっていうのは難しくないですか?

瀬戸

難しいね。僕の場合ファイトマネーみたいなものがないから、誰もがやっていないことの値段を1円でもいいし無料でもいいし、何億でもいいわけでしょ。それを自信持って確立させるためには、確信的な物理で表現できないとダメだからさ。

那須川

いわゆるスピリチュアルだけじゃダメだと思うんですよね。そういったマインドも大事ですけど、精神と現実が噛み合ってないと意味がない。それをつなげる役割を勝さんはしてくれていると思うんです。

瀬戸

そうね。物理的にちゃんと正しいと証明したい。

那須川

俺はそれを身を持って味わってしまっているんで、だから衝撃なんだと思う。

目に見えないものに“価値”を宿す

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瀬戸

目に見えないものの価値って、まだまだあるなと思ってて。こういう電気だってまだ100年の歴史しかない。でもスピリチュアルの大切さ、造形のないものの大切さもわかる。ただ信じて何かを思うことも大事だしね。

だけど現実でそこを信念とすることはまだまだ遠い。取り入れられる人も少ないし。それが正しくないと感じた時、それは途端に消えてしまう。だから、正しいものの信頼感を物理的に表現することを探究している。

那須川

「なぜなぜ期」って幼児の頃ありますよね。たぶん今でも自分はそれなんです。それを追求していくことが自分は大事だと思っている。

瀬戸

僕も「なんで」が一番好き。この先もなぜ?を持ってやっていくだろうし。陽に当たるあたらないは別として、世の中のおもしろいもの不思議なもの(タメになるかどうかは別として)をどんどん解明しながら音の世界に落としていきたいのさ。

那須川

こういうことを本当に理解してくれる人って、果たしているのかなって思いますよ。俺はそのマインドなんで理解されたいとは思わない。理解される必要ないと思っているんで。多少理解されるのは大事だけど、全部理解されてしまうほどつまらないことはない。その意識があるから勝さんに出会ってシンパシーを感じたんですよね。

瀬戸

天心くんってフットワーク軽いよね。

那須川

いや、重いですよ。俺めっちゃ重いんです。重いけど極めている人には自分から出向いていくようにしています。そうでない人の場合、知り合いに誘われても「なんの意味あるの?」と断ってきました。現状維持の会話はしたくなくて、先々を見越して自分が成長していける会話がしたいんです。

この人は何やってて昔はこうで、とか関係ない。俺は何事にも勝負している人が好きなんですよね。世間と戦っているとか。今までそういった人に全然出会えてなくて。ここ最近なんです。

瀬戸

言ってたよね「流れがきてる」って。そういう同じ感覚の人が集まるって、ある種のパワーだから。

那須川

深い付き合いができるようになりましたね。だから、フットワーク軽いって思われがちだけどめちゃくちゃ重いんですよ。

瀬戸

裏切らないように僕もこの先進化を続けていきたいと改めて思ったよ。お互いにいい意味でのライバルとして成長していきましょう。

那須川

俺も現状に満足していないし。勝さんもそうでは?

瀬戸

そうだねー。僕の場合はいったん満足して飽きて、また新しいものを探してって感じかな。やっぱりこの歳になるとやりたいことも大きくなるからお金がかかるね。アメリカだったらもうちょっとフットワーク軽くなるけど。そういったところからビジネスを学んでいる。

やりたいことに加えて関わる人たちに還元できるものを探求している。いま48歳になったけど、20代30代の頃の考え方とは違って、“還元”ということへの意識が強くなってきているかな。この先世の中がどう変わっていくかは楽しみだけど、いつまでも創る側でいたいなと思っているよ。

那須川

自分はいつ何かあってもいいようにずっと前をみて走って。どんな状況になってもテンパらず、「大丈夫だよ」って言い続けられるような存在でありたいと思っています。一人ひとりが頑張るよりみんなで。村をつくるじゃないけど、そういうつながりのあるコミュニティや世界にしていきたいと思います。

格闘技を通して
みんなのマインドを良くしたい

瀬戸

ちょっと話変わるけど、お金とはどう向き合っているの?味方であり天敵じゃない?

那須川

めちゃくちゃ疎いんですよね。お金が欲しいって思ったこともない。

瀬戸

管理はどうしているの?

那須川

まあ、そこはしています。これが欲しいからやってるとかではないので、欲しいと思った時に買えるだけのお金があればいい。お金のパワーってめちゃくちゃ強いじゃないですか。そのパワーに負けたくないんですよね。自分がやっているものの対価としてお金がついてくる。それだけでいい。変な稼ぎ方はしたくないですね。

瀬戸

いわゆる広告出演とかはどうやって決めているの?

那須川

ちゃんと企業や担当者の方と話してマインドが共感できるかどうかを確認したうえで決めます。金額ではないっす。そこじゃないんですよね。

瀬戸

現役で勝ち続けている“強さ”でもあるよね。極力それが長い方がいいわけで。

那須川

そうですね。中高生のころから何やっても楽しいんです。お金があろうとなかろうと。お金がなければできない経験もあるでしょうけど、そこを追ってまで自分を消費したくないというか。

瀬戸

天心くんはこの先何を発信したいの?ボクシングが軸にあることは当然だけど、今いろいろやってるじゃない?お祭りとか。神社もつくりたいというし。

那須川

「格闘技を通じてみんなのマインドを良くしたい」もう本当にこれだけです。

瀬戸

「マインドを良くしていく」つまりどういうこと?

那須川

“ながら”で生きている人って多いじゃないですか。自分の役割を見出して欲しいんです。やればなんでもできるんだという実感を持って欲しい。そういう意識を持ってもらいたくて。

最近、月に一度のペースで学校で登壇させてもらったりしているんです。子どもってピュアだしすんなり入ってくれるんですよね。現役中にやることに意味があると思ってて、響くじゃないですか。自分も戦っているし。引退してから訪問したら「誰?」みたいになるはず。それが嫌なんです。俺も戦っているからお前らも戦おうぜ!というメッセージを送り続けていきたいですね。

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7月20日(土)
東京・両国国技館で行われる

🥊那須川天心ボクシング第4戦🥊

プライムビデオで独占ライブ配信🎥!

チケットのお申し込みはこちら

https://l-tike.com/sports/0720ryogoku/ 

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互いの異能に惹かれ交錯することで、それぞれの主戦場で新たなイノベーションを生み出すふたりの「感性」について聞いたロングインタビュー記事はこちらから!

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Top image: © YUJI IMAI
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。