アリゾナ州立大学が仕掛ける教育改革「サステナビリティ」を必修科目に

サステナビリティの分野において先進的な取り組みを行なってきた、「アリゾナ州立大学(ASU)」。今年の秋から、持続可能性に焦点を当てたコースを必修とするらしい。

「サステナビリティ」必修科目に
高まる環境問題への危機感

アリゾナ州立大学は、2024年の秋より持続可能性に焦点を当てたコースの履修を全学生に義務付けると発表。専攻を問わず、「持続可能な開発」「社会生態学」「地球規模の課題と機会との向き合い方」の3コースの受講が求められるそう。

今回の発表について、同大学のJosé Lobo准教授は「サステナビリティは地球に良い影響を与えるから必修にした、という抽象的な話ではない」と述べている。コースを通じて学生たちに持続可能性の概念や実践方法を伝え、仕事で直面するであろう疑問や課題に対するアプローチの仕方を学んでもらうのが目的だという。

アメリカの大学生の間では
「気候変動」がホットなテーマに

今回の発表は、アメリカの大学生たちにとって朗報かもしれない。というのは、アメリカの大学生たちは気候変動に強い関心を抱いているから。

昨年「College Pulse」が実施した調査では、大学生の81%は「気候変動をある程度心配している」と回答し、42%は「気候変動を非常に心配している」と答えたとのこと。また、「Generation Lab」の調査によると、3人に1人は「医療改革」「教育資金」に次いで気候変動を重要な課題として挙げているという。

「Pew Research Center」も、今年の4月にアメリカの若者を対象にした調査を実施。その結果、59%が「世界的な気候変動への対処が最優先事項であるべきだ」と回答したらしい。

アリゾナ州立大学は、2006年に全米で初めてサステナビリティに関する学部を開設するなど、持続可能性の面でいち早くアクションを起こしている。今回の発表を受け、同大学での勉強を希望する学生が増えるかもしれない。

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