Z世代の間で、子供に「100年前の名前」をつけるのがトレンドに……
私たちの多くが親世代から受け継いできた、古風で普遍的な響きの名前。
近年、1997年から2012年生まれのZ世代の親の間では、ひと味違うトレンドが生まれている。
それは、100年前の古風な名前、そして自然を連想させる個性的な名前の人気が同時に高まっているというもの。
懐かしさと新しさが交差する、Z世代のベビーネーム事情とは。
レトロ可愛い?Z世代が古風な名前に惹かれる理由
「Z世代の親御さんたちは、自分たちの個性と表現を大切にする傾向があります。その一方で、家族の歴史や伝統にも深い関心を寄せているんです。」
そう語るのは、ベビーネームコンサルタントのMichelle Casey氏。 Casey氏によると、Z世代に人気の名前は「Hazel」「Dorothy」「Evelyn」「Ruby」「Arthur」「Jack」「August」「Charles」といった、100年前によく使われていた古風な名前だ。
なぜ今、これらの名前が再燃しているのだろうか?
もっとも、単なるレトロブームではなく、名前に込められた意味や背景、そして自分たちのルーツへの想いが、現代のZ世代の心に響いているからなのかもしれない。
自然を感じる「ネイチャーネーム」が人気急上昇中
古風な名前に加え、もう一つZ世代の心を掴んでいるのが、「River」「Ivy」「Jasper」「Aurora」といった自然を連想させる名前だ。
「Charlie」「Billie」「Phoenix」「Frankie」といったジェンダーニュートラルな名前も人気を集めている。
自然やジェンダーに対する意識の高まりが、名前に反映されていると言えるだろう。 これらの名前は、新鮮でユニーク、そして何よりも個性を表現できるという点で、Z世代の価値観と共鳴しているのかもしれない。
次なるトレンドは「Z」!短くも印象的な、新時代の幕開け?
Michelle Casey氏は、2025年のベビーネームトレンドを次のように予測している。
「2025年には、すべての親の口からZの文字が出ると予測しています。」
「Z」を含む名前は、力強さと柔らかさを兼ね備え、個性的でありながらも親しみやすい響きを持つ。 2023年のオーストラリアでは「Zachary」「Ezra」「Zoe」「Zara」といった名前が、すでに子どもの名前トップ100にランクインしている。
日本でも「Z」を使った、斬新な名前が誕生する日も近いかもしれない。
あなたにとって、名前とは?
Z世代のベビーネームトレンドから見えてきたのは、名前は単なる記号ではなく、その時代や親の願い、そして子ども自身の個性を映し出す鏡であるということ。
古風な名前に温かみや懐かしさを覚えたり、自然にちなんだ名前に生命力を感じたり…。
名前に秘められたストーリーに思いを馳せてみると、今までとは少し違った世界が見えてくるかもしれない。