年を重ねるのは素晴らしい。新しい時代の高齢者像とは?

 9月15日は敬老の日。でも昔といまでは、かなり「老」という言葉のイメージが変わってきている。昔の「老」は、こうだった。年を重ねて落ち着き、若いころの夢はそれなりにあきらめ、ゆっくりと円熟した後半生を送る。

でもいまの高齢者は、ずっとアクティブだ。見た目はわかわかしく、何歳になっても夢を追い続け、感覚は若い世代とあまり変わらない。そういう新しい時代の高齢者像が世界中で現れてきている。「老いない社会」というものが到来してきているのかもしれない。それが社会のなにに影響されて現れ、そして社会にどう影響していくのかはまだわからない。しかしこういう「老いない社会」に向けて、さまざまなビジネスやさまざまなサービスも現れてきている。

老後の暮らし方も、これからは変わるだろう。「男は外に働きに出て、女は専業主婦」というのが日本ではずっと当たり前だったけれど、いま日本でいちばん多い家庭のあり方は、「単身世帯」だ。一度も結婚しないまま、年を重ねていく人が男でも女でも増えて行っている。

そういう先にはきっと、新たなかたちの共同生活が増えてくるはずだ。シェアハウスに住む人が増えているが、これからは結婚しても、子供が生まれても、そして老後を送るときにもシェアハウスに住むスタイルだって定着してくるかもしれない。グループホームやコーポラティブハウス、高齢者住宅が重なっていくような未来だ。

たとえば50年後、日本の人口がさらに減って高齢者がいまよりもさらに増えている未来、私たちはどんなふうに「新しい時代の高齢者」として暮らし、どんなふうに老後を送っているのだろうか。これからみんなで考えていかなければならない。

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