沖縄の「インスタジェニック」再発見。まだまだ知られていない素敵なお店は、こころにも美味しい空間だった
自然を感じる優しい色で装飾され、ゆるりとウチナータイムが流れている。そんな、つい長居したくなるような素敵な空間が、沖縄には多く存在します。
ここでは、まだSNSで拡散こそされていないけれど、この上なく“インスタジェニック”なお店を紹介します。ただ見栄えがいいだけじゃありません。それぞれに広がる安心感は、写真からもあふれ出ているでしょう。ぜひ一度訪れてみてください。こころもからだも、まるごとリフレッシュできるはずです。
昭和ノスタルジックな農連市場のすぐ側にあるからか、白と黒のシンプルな外装にひときわ洗練されたイメージを抱きます。『ON OFF YES NO』は、東京から移住したご夫婦が営むコールドプレスジュースのお店。材料は、
新鮮なものを、新鮮なうちにしぼるので、食材が持つ本来のうまみが凝縮されたジュースに仕上がります。ヴィヴィッドでありながら、ほんのり淡い色合いにも見えるのは、二人の優しさがたくさん込められているから?ひと口飲めば体の底からエネルギーがわいてきて、また明日から新しい気持ちで頑張ろうと思えるのです。
『ON OFF YES NO』
住所:沖縄県那覇市樋川2-1-23
電話番号:098-987-4143
営業時間:07:00~17:00(売切れ次第終了)
定休日:月曜日・火曜日(祝日の場合は営業)
「何でも手作りしたいんです。」とは、オーナーである知念さんの弁。机や椅子、さらには床も、店内のインテリアはすべて彼女の手作り。お店の外に広がる庭も、自身で手入れしているといいます。だから当然、料理だって手間を惜しまず丁寧に作られているのです。
いまの時期にオススメなのはフルーツサンド。たっぷりのクリームと季節のフルーツをはさんだサンドイッチをひと口食べると、ほんのり酸味が混ざった優しい甘さに春の訪れを感じます。爽やかなあたたかさがこころに満ち、数年前の自分を思い出して、初心に立ち返ることができるでしょう。
『クルミ舎』
住所:沖縄県中頭郡北中城村字渡口1871-1
電話番号:098-935-5400
営業時間:11:00〜16:00
定休日:日曜日・祝日・月曜日
人気メニューはハワイで定番のスイーツ、シェイブアイス。バナナ・バブルガムという日本ではあまり見かけないものや、シークヮーサーやマンゴーをはじめとした沖縄ならではのものなど20種類のシロップが用意されています。そのなかから好みの味を3種類トッピングできるのです。さらに嬉しいのは、シロップが表面だけではなくて、下の方までしっかりトッピングされていること。
果実店なので、マンゴーやパッションフルーツ、パイナップルなどの南国フルーツをふんだんに使用したかき氷やパフェもあります。
ハワイのローカルカフェを想起させる、小さいながらも開放感のある店内で、あなたのこころも解き放ち、のんびりと、そしてひんやりと一休みしませんか。
『田中果実店』
住所:沖縄県国頭郡恩納村瀬良垣2503
電話番号:070-5279-7785
営業時間:11:00~18:00(LO17:30)
定休日:火曜・水曜
この色味、すごいですよね。
ほかにパッションピンクのハイビスカス味、白いピニャコラーダ味、グリーンのモヒート味なども。このドーナツは「okinawafoodflea」をはじめとした沖縄のフードフェスで手に入れることが出来ます。パンチのある見た目と、無添加のやさしい甘味のギャップに惹かれて、一気買いする人も多く、毎回売切れ必至なのだとか。
『ateliercafebar誠平』そのものは、今帰仁村にあります。併設の建屋に宿泊もできるオーベルジュです。ここを訪れるためだけに沖縄に来る人もいるのは、料理が美味しいのはもちろんですが、家族経営だからあたたかみのある空間では、まるで実家へ帰省した時のように素の自分でいられるからでしょう。
『ateliecafebar誠平』
住所:沖縄県国頭郡今帰仁村仲尾次825
電話番号:0980-56-5565
営業時間:19:00~24:00
定休日:木曜日
フルーツシリアルがトッピングされたソフトクリームは、以前、販売を中止していた時に「早く再開して欲しい!」との声が多く挙がった人気メニューです。再び販売を始めたところ、以前に増して、県内外からたくさんのお客さんが訪れるようになったのだそう。
ミントグリーンのベースカラーに、赤と白のボーダー。オールドアメリカの印象を抱く外装から、若い女性客が多いのかと思いきや、じつは全然そんなことはないんですって。小さい子どもからおじぃやおばぁまで、老若男女さまざまな人が訪れるといいます。
それはオーナーである又吉さんの人柄がゆえでしょう。たとえば、新メニューを開発する時は常連のおじぃやおばぁにアドバイスをもらったり、少ないお小遣いを握りしめてお店に来てくれる小学生のために、駄菓子を販売したり。人を大切に想うあたたかい気持ちが感じ取れますよね。はじめて訪れた人も、その思い遣りに触れるとこり固まったこころがほぐれ、等身大の素直な自分に帰れるのでは?
『Yes Picnic Parlor』
住所:沖縄県那覇市字安謝183
電話番号:098-943-5806
営業時間:平日 10:00~19:00
土 09:00~19:00
日祝 09:00~17:00定休日:月曜日
“ランチタイムを一日でいちばん豊かな時間として過ごす”
「世界一住みたい町」と称えられる、オーストラリア・メルボルンに伝わる食文化です。『食堂黒猫』は、そんなメルボルンの有名レストランにて8年間シェフを務めた越名さんが、バリスタである夫クリスさんと一昨年にオープンしたカフェ。食材はすべて自家製。パンやチーズ、調味料も、自分達の手で一から作っている逸品です。
休日のランチタイムはいつも満席になるほど、味に定評のある『食堂黒猫』。今年4月、さらにとっておきの時間をお客さんに提供するために、メニューを全リニューアルするんですって。現在「おなじみの料理なのに、出会ったことのない新しい味」をテーマに新メニューを開発中なのだとか。
すべてはメルボルンの食文化をより多くの人に知ってもらうためです。
いちばん豊かな時間、つまりいちばん自分らしくいられる時間。ハイグレードな料理を肩肘張らずに楽しめる空間は、そうありませんよね。
『食堂黒猫』
住所:沖縄県那覇市首里赤平町2-40-1
電話番号:050-1300-3853
営業時間:09:00〜17:00
定休日:火曜日・水曜日・木曜日
本来の自分を取り戻せる場所
一見まるでコンセプトは異なるお店ばかり。しかし、根底にある想いはどのお店も同じです。本当に良いものを提供しようと情熱を傾けてたり、お客さんから「もう少しいようか」と言ってもらえるような、居心地の良い空間を作ろうとしていたり。そのうえで、それぞれのお店のスタイル、つまり「らしさ」を獲得しています。シンプルではありますが、何事にも通じるとても大切なことですよね。おそらく旅行者自身にも当てはまるのではないでしょうか。これらのお店を巡り、オーナー達の想いが詰まった空間に身を置けば、きっと本来の自分を取り戻せると思います。