障害者も思い切り楽しめるテーマパーク。細やかすぎる気配りに脱帽

障害者に対して入場料の割引を実施しているテーマパークはたくさんある。けれど、入場してから本当に楽しめるかどうか、は別の話ではないだろうか。きっと、パーク内には健常者には見えない障壁が少なからずあるだろう。じゃあ、全ての人が楽しめる、真のバリアフリーって?

それを追求したテーマパークがテキサス州に登場。あらゆる工夫がなされた、本気の取り組みを紹介しよう。

開発から取り組んだ車椅子で
アトラクションを楽しめる

「全ての人に素晴らしい思い出を」がコンセプトの「Morgan's inspiration waterpark」は、車椅子の人も何不自由なく楽しめるよう、パーク内専用の車椅子を開発。これは、空気の力で動くもので、手動のように疲れることもなければ、電動のようにバッテリーや水濡れに気をつける必要もナシという優れもの。

また、車椅子に乗ったまま楽しめるアトラクションもたくさん取り揃えてある。乗り降りを気にして思いっきりはしゃげない、なんてこともない。

人混み対策もばっちり
パニックや迷子も防止

身体障害だけでなく、パニック障害や認知障害の人、その付き添いの家族にも安心して遊んでもらうため、人混みにも気を配った対策がなされている。

まず入場制限で「混みすぎ」を防止。さらにクワイエット・エリアを設けることでストレスを感じた人が休むことができるように配慮した。

もしも迷子になっても大丈夫なように、ウォータープルーフのGPS内臓のリストバンドも配布。はぐれたらこれを使って、相手の現在位置を確かめることができるのだ。

オープン時には
障害者団体も協力

パーク開設にあたっては、パークコンサルタント、医者、療法士、身体障害者などを対象とした特別教育の先生、介護士、さらには障害者の権利団体とも提携。

オープン前には実際に障害者の人々に一足早く遊んでもらい、フィードバックをもらうことで試行錯誤を重ねた。他の追随を許さない、行き届いたサービスはたくさんの人の協力によってできているのだ。

すべての人の
「できること」を広げたい

この他にも、パーク内で撒かれている水の温度の自由調節や、敏感な人に向けた水質管理、アトラクションでの支援スタッフの配置など、細かなサービスを挙げるとキリがない。

今まで障害を理由に諦めていたことが体験できる、あらゆる可能性の広がる空間。健常者も障害者も、本人も付き添いの家族も、すべての人のための場所。その実現のために力を尽くしたこのパークは、今までにない存在として注目を集めている。

Licensed material used with permission by Morgan's Wonderland
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。