盲導犬が飼えない人のためのIoTプロダクト「Theia」

視覚障害者の生活においてかげがえのないサポートを果たす「盲導犬」。けれど、すべての人にとって最善の解決策とは言い難いようだ。居住環境の問題、毎月の飼育費、犬アレルギーという人だっているだろう。

そんな人たちに向けて、英ラフバラー大学でデザイン工学とテクノロジーを学ぶAnthony Camuが開発したのが「Theia(テイア)」だ。

リシャ神話に登場する“光の女神”にあやかって命名されたこのプロダクト。片手で持てるポータブルデバイスであり、街中や建物内におて、視覚障害者たちに必要最小限の情報量で案内してくれるというすぐれもの。なんでも、自動運転技術を応用した設計だとか。

使い方はいたってシンプル。

最寄りの駅までいきたい場合は、デバイスに向かって「Hey Theia, take me to the nearest station!」といった具合に声をかけるだけ。さながら「Siri」や「Alexa」のように。

すると「Theia」、リアルタイムの情報から最適ルートを導き出し、行先へと導くようにユーザーの手にシグナルを送る。まるで盲導犬がリードを引いてくれているかのように、道案内をしてくれるんだそう。

視覚障害を持つ人たちが、障害のない人と同じペースで安心して歩けるようになること」。開発者Anthonyのゴールはまだ先にある。

今後はスタートアップの設立や、クラウドファンディングで資金を募ることも視野に、できるだけ早く、必要としているユーザーの手に届けるため開発を進めていくという。

© Loughborough University/YouTube
Top image: © Anthony Camu
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