江戸時代創業「富士屋旅館」が復活
この再生プロジェクトを先導したのは、飲食店事業を数多く手がける、際コーポレーション株式会社。修繕と再生の予算は大幅にオーバーし、開業も予定より1年遅れたとか。
それほど富士屋旅館の老朽化は激しく、すべて取り壊して新しく作ったほうが安く済む状態だったというのは、リノベーション責任者の市川さんから聞いたお話。
どこまで直し、どこから新しく作り直すのか、その見極めは苦労の連続で、関係者一人ひとりが感じた、残そう、守ろう、という思いを実現するためには、様々な葛藤があったそうです。
そんな富士屋旅館も、紆余曲折を経て、2月に無事オープン。しばらくの間、開業記念価格で、宿泊予約を受け付けています。
徒歩圏内には、豪快な滝や、茅葺屋根の茶室、足湯に入れる独歩の湯がある「万葉公園」、おいしい豆腐料理やお酒を楽しめるカフェ「and garden」が併設された町立湯河原美術館など、見どころもたくさんあります。湯河原全体を満喫したい人は、ぜひ一度お問い合わせを。
富士屋旅館
江戸時代創業とされる湯河原の老舗旅館。2002年に廃業後、官民一体の再生プロジェクトにより、2019年2月に復活。大正12年築の旧館、昭和26年築の洛味荘、昭和43年築の新館に宿泊可能。源泉かけ流しの温泉や、こだわりの食が楽しめる。
【住所】神奈川県足柄下郡湯河原町宮上557
【電話】0465-60-0361
【WEB】https://fujiyaryokan.jp/
万葉公園
温泉街の中心にあり、数多くの万葉植物が楽しめる。万葉時代の古代建築を模した万葉亭、万葉集の中でただ一つの出湯を詠った歌碑である万葉歌碑、温泉の神様として地元の信仰があつい湯権現熊野神社などが観光できる。
【住所】神奈川県足柄下郡湯河原町宮上566
【電話】0465-64-1234(湯河原温泉観光協会)
【WEB】http://www.yugawara.or.jp/