Self-Help本以外も読みませんか?――ベンのトピックス

みなさん、ベンのトピックスにおかえりなさい!

今回のテーマは読書です。

僕は読書が大好きです。どこに行く時も本を持っています。フィクション、ノンフィクションはどっちでも。素敵な本に夢中になるのは最高ですよね。

最近読んだのはトルストイの『アンナ・カレーニナ』。

英語版で約800ページの激厚い一冊です。友だちは「へぇー、そんな長い本読むの〜」とか「難しくない?」とか言うけど、長いから読みづらいってわけではありません。キャラクターと物語が素晴らしいこの小説にはうっとりさせられました。文章表現もすごいし、ユーモアもあります。日本語版もあるので、興味ある人は……おっと、僕は何もお気に入りの本を紹介したいのではありませんでした。

僕が言いたいのは、なんで若者はみんなSelf-Help本(自己啓発本)やビジネス本みたいなダサい本を読んでるのでしょう?紀伊国屋でもブックオフでも、上島珈琲のテーブルでもそんな本を手にとっている若者ばかり見かけます。

全部悪いってわけじゃないけど……

Self-Help本やビジネス本のすべてが悪いってわけじゃありません。ただ“そういう系”の本のなかには、まずいモノもあるという話です。

「幸せになる方法」とか「ビリオネアになる方法」とか「人生の意義とは……」とか。僕が思うのは……

幸せって複雑な概念です。「幸せ」を探したら見つかるのかな?

ビリオネアたちって、オリジナルアイデアを持つ、すごく強い意志がある人。そういう人は「ビリオネアになるための本」を読んでそうなったのかな?

人生の意義は、自分で作るものじゃないですか?

当たり前だけど、これは日本に限った話ではありません。海外でもこの手の本はたくさんあります。

例えば、ロンダ・バーンの『ザ・シークレット』という本です。日本でも人気がありますね。彼女は「エレンの部屋」なんかにも出演経験がある、世界的な有名人です。だけど、『ザ・シークレット』の"シークレット"は簡単にいうと「祈ろう、ポジティヴな考え方が大事だよ」っていうことです。僕はちょっとナンセンスだと思うけど、Amazonのレビューを見たら5⭐️ばかりです……。

ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』も人気が高い本です。この本はアンドリュー・カーネギーとのインタビューが下敷きになっているとされているけれど、実はヒルはカーネギーに会ったことがないと言われています。ヒルがインタビューした証拠がないんですね。

もっとほかの本も読もう!

個人的な意見をはっきりに言うと、そういう本しか読まない人はあまりおもしろくない。

もちろん、Self-Help本やビジネス本にもいい本はたくさんあるだろうし、その根底にある心理学は進化していくものなので、僕なんかが知らない新しい考え方なんかもたくさんあると思う。それを無視するのはよくないね。

だけど、キャロル・S・ドゥエックの『マインドセット「やればできる! 」の研究』が流行した時は、テレビでも毎日毎日「グロース・マインドセット」とかばっかりだった……。「レブロン・ジェイムスのグロース・マインドセット」、「ビル・ゲイツのグロース・マインドセット」とか、そんなのばっかり。僕の周囲にもその1冊しか読んでないのに、突然マインドセットのエキスパートになった人がいました(笑)。ドゥエックの話題になったセオリーはおもしろいけど、セオリーです。他のセオリーもありますよ。当たり前だけど。

僕だって読みますよ、Self-Help本やビジネス本。そこから勉強することもある。だけど、そういう本だけが視野を広げてくれるんじゃないって話です。

個人的には文学が好きけど、僕の妹は歴史とか経済とかノンフィクションのほうが好きです。彼女との会話はとてもおもしろいです。僕が読書をするのは、日常から脱出するためです。

もしもSelf-Help本やビジネス本ばかり読んでいるなら、もっと他の本も読もう。余計なお世話だけど……。

Top image: © Naomi Nemoto
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。