セーターの定番「デザイン&カラー」に秘められた理由とは?

意味や理由、歴史を知れば、ファッションは今よりもっと楽しめる──。誰かに話したくなる、ファッションやアイテムのあんなこと、こんなこと。

カウチンセーターなどでよくみられる、オフホワイト、ベージュ、ダークブラウンなどの茶系の色味で模様が描かれたデザインですが、多くは染色されたものではなく、羊の毛の本来の色を活かして作られた色合いだということを知っていますか?

写真は「Canadian Sweater Company」というアメカジの定番ブランドのセーターですが、このモデルのデザイン&色味も、ブラックシープが産出する濃いブラウンの毛糸と白い羊の毛との混紡によってできています。

デザイン、カラーともに自由度が高いはずの染色という手法を使わず、もともとの羊毛の色味を活かして織り上げる最大の理由──それは「温かさ」にあります。

毛色を染色するには原毛を“脱脂”する必要があり、繊維に含まれる油分が洗い流されてしまいます。一方、ブラックシープや白い羊の毛をそのまま使うことで、オイルがたっぷりと含まれた、撥水性と防寒性に優れたセーターに仕上げることができるんです。

ちなみに、品種改良によって固定化される以前、濃いブラウンの毛色の羊は非常に珍しい存在でした。そのため「BLACK SHEEP」は英語の慣用句で「集団のなかで悪目立ちする厄介者」という意味があるそうなのですが、その存在のおかげで今では定番ともいえるアメカジアイテムが誕生したことを思えば「まわりと違うことを恐れずに好きなファッションを楽しめばいいじゃないか」というメッセージのようにも感じるのは自分だけでしょうか?

島倉弘光/「MAINE」企画担当

1988年創業の老舗インポートセレクトショップ「MAINE」に学生時代からアルバイトとして勤務。現在はバイヤーを務めるかたわら、オリジナルブランド「CAMCO」や「BAGGY」の企画を担当している。

【「MAINE」ホームページ】https://www.maine1988.com/

Top image: © 2019 NEW STANDARD

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