ジーンズの「背中側のベルトループ」が真ん中にない理由
約150年前に誕生したワークウェアの代表格・ジーンズ。今ではじつに多くのブランドから様々なモデルがリリースされていますが、ビンテージとよばれるアイテムや古いモデルを参考にして作られたレプリカ品には、こんな共有点があるのを知っていますか?
「背中側のセンターにあるベルトループが、真ん中にない」。
はいているときには目視できないパーツなので気づいていないかもしれませんが、じつはこれには深い(?)「理由」があるんです。
ジーンズをはじめとしたデニムアイテムは、もともとアメリカの鉱山で働く人たちの作業着でした。尖った岩や掘削用具に囲まれての作業でもっとも重要視されたポイント──それは、生地の丈夫さ。
厚く、硬く、破れづらいデニム素材の作業着は、過酷な作業現場には欠かせない存在だったのです。
一方で、素材が極めてタフであることから、縫製は困難を極めました。
生地が何層にも重なる中央の部分は、当時の非力なミシンでは貫くことはできません。
そして編み出したソリューション......それが「仕方ない。生地の薄い箇所にベルトループを逃がして縫いつけよう」だったのです(笑)
長い歴史をもつアメリカのアイテムには、ほかにも様々なストーリーが存在します。
そんな観点からアメカジファッションに触れてみるのも楽しいですよ。
※上記、諸説あり。
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