「スウェット」の首元に「V字の切り替え」がある理由
誰もが一着はもっているであろうファッションアイテム、スウェット。プリントの有無やサイジングでいろいろなスタイルを楽しめるスウェットは、年齢や性別、シーズンを問わず重宝するデイリーウエアですが、こんな疑問を感じたことはありませんか?
「この首元のV字、なんのためにあるの?」って。
じつはそのV字の切り替えには、ちゃんとした名称も役目もあるんです。
ボディの首元を三角形にカットして別の生地を縫い合わせたはめ込み、三角形の生地をスウェット地に重ねて縫い付けた貼り付け、立体的な縫い目でV字を描いたものなど、いくつかのタイプが存在するこの部位の名称は「Vガゼット」。
前面にのみ配されているパターンを「前V」、背中側にも施されているものを「両V」と呼び、伸びやすい首まわりの生地を補強する役割があるとされています。
しかし「Vガゼット」には、もうひとつ重要な役目が......。
その重要な役目とは──汗止め。
「えっ? こんなので、汗、止まる?」って思った人、いますよね?
......結論からいうと「Vガゼット」があるからといって首から上の汗が下に流れないなんてことはありません(笑)
でも、化学繊維も高機能素材もない時代には、気休め程度に思えるこんなギミックでさえ大発見だったに違いありません。
今ではデザインの一部でしかないこんな小さなパーツから、当時の人の創意工夫のカケラを見つけられるのもファッションの楽しみ方のひとつなんです。
※上記、諸説あり。
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