古い時代の「スウェット」の「リブ」の幅が広い理由

オン・オフ問わず、さっと袖を通すだけでカジュアルなアメカジスタイルが完成するスウェット。新品だけでなく、ユーズドのちょっとヨレた感じも捨てがたい人気のアイテムですが、ふと不思議に感じたことはありませんか?

「袖(そで)や裾(すそ)のリブ、長すぎない?」って。

これには、長い歴史をもつアイテムだからこその“理由”があるんです。

今ではカジュアルウェアとして人気のスウェットですが、アイテム名である「スウェット=汗」が示す通り、そもそもは運動着として開発・利用されていました。

伸縮性が高く丈夫な化学繊維が開発される以前、洋服の素材は綿がメイン。

綿は伸び縮みしづらい素材なので、伸縮性をもたせるためには特殊な編み方をしたうえで薄くする必要があったのですが、ある程度の面積や幅をもたせないと、その伸縮性はすぐに失われてしまいました。

そこで誕生したのが、幅10センチにも及ぶ長いリブだったのです──。

現在、生産・販売されている幅の広いリブのスウェットは、古いアイテムの作りを参考にしたレプリカですが、当時、運動着としての機能を高めるために苦心の末に生み出されたデザインが、今ではファッション的なディテールとして生き続けているって、なんだか素敵です。

※上記、諸説あり。

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