僕がアーセナルファンの理由――ベンのトピックス

みなさん、ベンのトピックスにおかえりなさい!

最近、サッカーの(2002年の)イングランド代表についての記事を書きました。そのなかでも触れたんですが、ベンはアーセナルのファンです。

「どうして?」

とよく日本人の友達から聞かれます。理由は大きく分けて3つあるから紹介したいと思います。

最初の2つはわかると思いますが、3つめはなかなか日本ではあまりない理由です。

理由①:ローカル

僕が生まれたのは、現在のアーセナルのスタジアムから5分ほどの病院です。幼い頃は北ロンドンで育ちました。そこでは、ロンドンにいくつかあるサッカーチームの中でアーセナルが最もローカルなチームでした。

当たり前ですが、同じリーグで2つのチームを応援することはありません。例えば、北ロンドンには、アーセナルとトテナムがありますが、どちらもプレミアリーグなので、ファンは基本的にはかぶりません。

だけど、別のリーグで2つ以上のチームを応援することはあります。僕もアーセナル以外に、ナショナル・リーグ・サウス(6部リーグぐらい)にも超ローカルな贔屓チームがあって、たまに応援します。

それぐらいローカルなコミュニティが強いんですね。

理由②:家族

僕のお父さん(おじいさんも!)は、AFCボーンマスの大ファンです。

僕はロンドン生まれのアーセナルファンですが、お父さんのふるさとであるボーンマスにも馴染みがあるので、ボーンマスも応援していました。というのも、ボーンマスは歴史的にプレミアリーグのチームじゃなかったんです。だから、上で書いたようにアーセナルと一緒に応援することは変じゃなかったんです。

だけど、ここ数年はボーンマスはプレミアリーグにいます。どっちを選ぶか大変になりました……ただ、週末に2つチームの試合が応援できるのは楽しいことですよ。

理由③……

イギリスのサッカーチームには、人種、国籍、宗教が関係しています。

例えば、チェルシーやウェストハムは残念ながら人種差別的なチャントなどが多いイメージです。一方、アーセナルやリバプールは比較的黒人やムスリムのファンも多い。両方とも多文化圏があるホームタウンとしている関係もあります。トテナムは、伝統的にイギリスのユダヤ人コミュニティと親和性がありますね。元オーナーは有名なユダヤ系ビジネスマンでしたし。

マンチェスターやグラスゴーでは、カトリック教会とプロテスタント教会の格差に根付いたダービーマッチもあります(セルティック対レンジャーズ、ユナイテッド対シティ)。あと、最近ではソン・フンミンが所属しているので、トテナムは韓国人のファンがかなり増えました。

そういう個性からも、ベンはアーセナルのファンなのです。

グローリーハンターより、チームの個性を好きになるのも、おもしろいですよ

まあ、応援する理由は結構あるんですね。

もうひとつ紹介しておくと、イギリスには“グローリーハンター”というファンもいます。彼らは、マンチェスターに行ったこともないし、マンチェスターに家族もいないけれど、ただただチームが強いからユナイテッドやシティを応援するという人たち。チェルシーやユナイテッドにはたくさんいますね。

そして、イギリス国内だけでなく、日本にもグローリーハンターはたくさんいると思います。サッカーやチーム、選手に興味を持つ時に、強いっていうのはやはり大きいと思うんだけど、僕のオススメはグローリーハンターよりも、チームの歴史や個性を知って、好きになることです。

そのチームが弱くても、小さくても、文化がわかるとサッカーがおもしろくなりますよ。

Top image: © Julian Finney/Getty Images
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。