コロナ禍に「南アフリカ産ワイン」を買うべきたったひとつの理由

世界中に第2波をもたらしているコロナウイルス。その猛威が、南アフリカのワイン業界に大打撃を与えているという。生産現場の活動自粛か、あるいは風評被害などによる影響? 

ソムリエ吉川大智さんより、緊急レポート。

吉川大智(よしかわだいち)
世界40ヶ国200都市の酒場とワイナリーを旅した元バーテンダー。JSA認定ソムリエ。現在多数のメディアにてコラムやエッセイを執筆するライターとして活動中。

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コロナによる「禁酒令」で、
国内販売が断たれた南アワイン

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いま、南アフリカ共和国のワイナリーが悲鳴をあげている。

アフリカ大陸でもっとも新型コロナウイルスの被害を受けている同国。政府は早い段階で徹底した感染拡大防止対策に踏み切り、ロックダウン措置が講じられていた。

ウォーキングやランニングを含む屋外での運動の禁止に加えて取られた措置が、犯罪抑制効果につながるという観点からの「酒類販売禁止」だ。さらには、酒類の国外輸出禁止も(こちらは現在は認められている)。

こうして、一時、販売経路を完全に断たれたワイン業者は窮地に立たされることに。

禁酒令は6月に一度解除となったものの、7月に入って再びアルコール販売が禁止に(対面だけでなくECも不可)。医療システムへの軽減負担をシリル・ラマポーザ大統領は理由に挙げた。

前段が長くなってしまったが、とにもかくにも南アに暮らす人々がお酒を買えない以上、ワイン生産者たちは海外マーケットに頼る他なくなったわけだ。

世界最良のコスパ
地球にやさしいワインづくり

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南アフリカといえば、世界のワイン生産量で見ても毎年7〜9位を推移する主要国のひとつ。西ケープ州を中心に900ほどのワイナリーが点在し、生産規模は世界的に見てもかなり大きいと言える。ちなみに日本のワイナリー数はおよそ300。

なんと言っても、世界最良のコスパこそ南アワイン最大の特徴。

「コスパの高い」ワインというと、真っ先にチリを思い浮かべる人も少なくない。けれど、大規模生産でコストを抑えているチリに対して、南アは小規模生産での丁寧なワイン造りを身上とするワイナリーが多い。造り手のフィロソフィが反映したワインをリーズナブルに楽しめるのが魅力。

南アワインの魅力がもうひとつ。

ワイン産地のうち、じつに9割以上が世界自然遺産の保護区のなかにある。豊かな自然を守っていくため、世界でもっとも地球環境を考慮したワイン産地としても知られている。

いま、僕らが購入することで救えるワイナリーがあるかもしれない。大型スーパーや近所のリカーショップでも気軽に手に入るので、レインボーフラッグを見かけたら、手にとってみてはいかがだろう?

最後にオススメの南ア産スパークリングを1本。

シャンパーニュに劣らないきめ細かく繊細な泡が楽しめますよ。詳しくは以下の記事で!

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