ミートレス化の「功罪」がアメリカの子どもたちに誤認を生んでいる

考え方によっては、プラントベースフード全盛の“功罪”と言えるんじゃないだろうか……。

米ファーマン大学の研究チームがアメリカ南東部に暮らす4歳〜7歳の子どもたち176人を対象に行った調査で、驚愕の事実が判明した。まずは結論から見てもらいたい。

約4割の子どもたちが「ホットドッグ、ベーコン、ハンバーガー、チキンナゲット、チーズ、エビなどは野菜からできている」と信じていた。さらに半数近くが「フライドポテトは動物の肉」であると誤認していたという。

調査は子どもたちに馴染みのある上記の食品が描かれた13枚の絵を見せ、それらを動物性食品、植物性食品とに分類させるというシンプルなもの。だが、子どもたちの行動は、大人たちが予期せぬものだったに違いない。

ホットドッグを植物性と分類した割合、39.7%
同様にハンバーガー、36.3%
同様にチーズ、44.3%
フライドポテトを動物性と分類した割合、46.5%

さらに調査は続く。

今度は「食べられるもの」と「食べられないもの」との分類。絵には牛、豚、ニワトリ、魚、猫、馬、サル、犬、芋虫、トマト、オレンジ、土、砂、草の14枚。

結果、牛を「食べられない」に分類した割合76.7%、豚は73.3%にのぼった。「食べられない」ものに関しては、どの子どもも正しく分類分けができていたようだが、子どもたちの分類は「食べられない」ではなく、食べてはいけないものという認識が強かったと研究者らは語る。

食に対する基本的な知識にかなり誤認があることが判明した今回の調査。でも、どうだろう。「食べてはいけないもの」と彼らに思わせているのは、ミートレス、ヴィーガニズム環境問題に傾倒し過ぎた、親世代の影響が多分に反映していることは自明の理ではないだろうか。

現に、ホットドッグやバーガー用パティの数パーセントはすでにミートレス化してスーパーに陳列し、飲食店で提供されている。

なにを食べるか？ではなく、どう食べるか？に焦点が当たることを期待したい。