昆虫食への「抵抗感」は、3Dプリンタ技術で克服できる!

世界規模での人口増加と高齢化が進むにつれて、豊富なタンパク源の確保が急がれている。

高タンパク食材を求める理由には、畜産業界に関わる温室効果ガスや土地、水の消費量増加などの問題解決に向けたアクションが挙げられ、なかでも白羽の矢が立ったのが「昆虫食」だった。

アフリカ、アジア、南アメリアの一部地域ではすでに昆虫のほか、植物、藻類といったタンパク資源に目を向けている。が、そういった食文化のない地域の人々からしてみれば、代替タンパク資源導入のハードルはいまだに高いまま。

そこで、

そこで、「シンガポール工科デザイン大学(SUTD)」の研究チームは、3Dプリンティングの技術を用いて代替タンパク質食品の見た目外観)風味味わいを改めることで、より多くの消費者に昆虫食を抵抗感なく受け入れられることを目指している。

たとえば、ニンジンとコオロギ由来の代替タンパク質を混ぜ合わせ、3Dフードプリンターで造形することにより消費者にとって親しみやすい味を作り出す、というもの(スゴっ)。

けれど、さまざまなタンパク源と食用インクを混ぜ合わせた3Dプリンティング技術は、決して容易ではないそう。

今後は食品インクを最適化する体系的かつ工学的なアプローチを提案し、視覚的な魅力と同時に風味の良さを確保することで、栄養豊富な食品を簡単に作成し、カスタマイズできるようにしていくことを目指していくという。

健康にいいと言われはしても、我々日本人にとっても昆虫をその姿のまま食すのは、バラエティ番組の罰ゲームのイメージが強く、さすがに抵抗感があるはずだ。

だが、それもいつか姿形や味わいを変え、より摂取しやすい新たな食品として登場する日もそう遠くないのかもしれない。人間にとっても、地球にとっても、貴重なタンパク源として見方を改めていく必要がありそうだ。

Top image: © iStock.com/Kevin Wells
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