ポテチで自己表現!「カルビー」インフルエンサーと仕掛ける新戦略
企業がインフルエンサーを広告塔に起用するケースは後を絶たないが、商品開発にまで深く関わるケースは珍しい。そんななか、「カルビー株式会社」が仕掛けた新たな挑戦が話題を呼んでいる。
2025年3月25日より、インフルエンサーと共同開発したポテトチップス「内向型トリュフ塩味」「外向型唐揚げマヨ味」が、全国のローソン店舗にて数量限定で発売された。
SNS世代の心を掴む
インフルエンサーとの共創
株式会社秘蜜開発「秘蜜な焼き芋」に属するSNSで話題沸騰中のインフルエンサーの吉田いをんこといよさん、たくみ(妖精アーロン)さん、世古乙羽さんなど計11名のインフルエンサーと約半年間にわたりワークショップを重ね、新商品開発となったカルビー。ターゲットは、情報感度の高い若年層だ。
じつは、ポテトチップス業界にとって、若年層の購買意欲の低下は、無視できない課題となっているそう。同社によると、コンビニでポテトチップスを購入する若年層は、近年減少傾向にあるという。
こうした状況にカルビーは2つのトレンドを掛け合わせた。ひとつは、インフルエンサーマーケティング。YouTubeやTikTokなど、SNSで絶大な影響力を持つインフルエンサーとの共創は、若年層への認知拡大に大きく貢献するだろう。
もうひとつは、自己分析や性格診断ブーム。「内向型」「外向型」といった性格診断は、若者たちの間で定番の話題となっている。今回の新商品、「内向型トリュフ塩味」はひとり時間を豊かに、「外向型唐揚げマヨ味」はみんなで楽しく、といった具合に、それぞれの性格に合わせた楽しみ方を提案している。


味もパッケージも「共感」が鍵
「内向型トリュフ塩味」は、ちょっぴり贅沢なトリュフ塩味。「外向型唐揚げマヨ味」は、みんな大好きな唐揚げマヨ味。どちらも、味のイメージとターゲット層の嗜好を的確に捉えているのではないだろうか。
そして、パッケージデザインも秀逸。2つの商品は、それぞれ「夜ふかし界隈の“ひとりじめ”したい味」「毎日がチートデー!まあ食ってから考えよ!」といった具合に、ターゲット層の心をくすぐるキャッチコピーとともに、対照的な世界観で描かれている。
今回の新商品は、単なるお菓子ではなく、自己表現ツールとしての役割も担っているとも捉えることができる。「今日の気分はどっち?! 」なんて言いながら、友だちと食べ比べするのも楽しそう。
カルビーの挑戦は、ポテトチップス業界に新たな風を吹き込むかもしれない。若年層の心を掴み、ポテトチップス市場を再び活性化させることができるのか。今後の展開から目が離せない。
『ポテトチップス 内向型トリュフ塩味/外向型唐揚げマヨ味』
【内容量】55g
【価格】オープン(想定価格税込み200円前後)
【発売日/販売エリア】:2025年3月25日(火)/全国のローソン
※実際の発売日は販売店によって多少遅れる場合がございます。
※店舗によってはお取扱いのない場合や、売り切れで販売終了の場合がございます。