取り壊し前の学生寮「ありがとう」をアートで伝える
大学などの高等教育機関で学ぶ留学生のため、パリに14区に創られた国際大学都市(CitéInternationale Universitaire)。いわゆる学生寮です。近年、老朽化が進んでいた建物をリノベーションすることが決定。その取り壊し前に、期間限定のアートの祭典が開催されました。
1ヶ月限定
古い寮舎をカラフルに彩る
「壊される前に、美しく寮を彩りたい」。
そんな思いから、大学側はクリエイティブスタジオBitume Street Artに、ペイントを依頼。約100人ものアーティストが集まり、壁や天井にペイントを施しました。あまりに大胆で、ここが寮舎だということを忘れてしまいそう。
工事着工まで約1ヶ月間のみのアートは、この寮舎が取り壊される運命を背負っているという背景も相まって、訪れる人々に深い印象を与えました。
そしてこのアート活動を誰より喜んでいたのは、寮生である学生たちだったそう。彼らはアーティストに食事を振る舞ってもてなしたり、制作の手伝いをしたりと、この寮舎で過ごす最後の時間を精一杯楽しんだといいます。
ちなみに、寮にペイントアートを施す取り組みについて、戸惑いの声はほとんどなかったんだとか。ともに学びともに過ごした思い出の場所で、最高の卒業アルバムができたんじゃないでしょうか。