神様と生きる村人たちがつくる「幻の酒」を飲んでみたい。
「神様なんていない」。そんな風に思っている人でも、一度「弥彦村(やひこむら)」を訪れたら、考えが変わってしまうかもしれない。
壮大な自然に囲まれていて、そこにはきっと、森に住む精霊や、それを見守る神様がいる——。
そんな弥彦村の住民たちに、代々愛されてきた「幻のお酒」があります。
その名も「彌彦愛國(やひこあいこく)」。杜氏5名の小さな酒造で、究極の地産地消を行ないながら作られてきたお酒なんです。
「おやひこさま」と
村の伝統
弥彦村は、新潟県のほぼ中央部の日本海側、霊峰弥彦山のふもとにあります。それは、万葉集にも歌われる「神様が宿る山」。
人々は御神体として天香山命を祀った弥彦山を「おやひこさま」と呼んでいます。村人たちは、ふもとにある彌彦神社で四季折々いろいろな神事・祭りを務めながら、日々おやひこさまと自然の恵みに感謝し、暮らしているのです。
原料は、すべて
村で調達
瓶とフタ以外は、すべて弥彦村で調達されているという、このお酒。
酒米は新潟県作物研究センターに保存されていた「愛國」の種もみから10g分けてもらい、それを稲作へと育てあげるところから始めています。
そして、酒造りに欠かせない酵母は、奇跡的に発見されたという「清酒酵母」を使い、弥彦山の伏流水を汲み上げて醸造。
子どもたちが成長したとき
「故郷の酒」が飲めるように
平成の大合併により、全国で由緒ある村が次々と消えていく現実を目の当たりにした村人たちが、故郷を思う気持ちを込めて作り始めたのが、そもそものきっかけだそう。
今では、この取り組みも10年を超え、今年から弥彦酒造のある地区の生産者団体が酒米・愛國の栽培に立ち上がり、新たな絆が生まれようとしています。そして彼らが願うのは、村人たちの思いが詰まったこの取り組みを、子どもたちの世代に残していきたい、ということ。
今は地元の有志で成り立っていますが、これが村の新たな伝統となれば、子ども達が成長したあとも、故郷を思いながらお酒が飲めるようになる——。
現在「彌彦愛國」は、CAMPFIREでクラウドファンディング中。超長期熟成保管コストが主な障壁になっているとのこと。
リターンには「弥彦愛國」が含まれているプランもあるので、神様と生きる村人たちがつくった幻のお酒が届くのを待ちわびてみては?