純米大吟醸の「生酒」が、しぼったその日のうちに届く。
ワインのように熟成させることは珍しい鮮度命の日本酒生酒。酒造が設定している解禁日にでも見学しない限り、なかなか「しぼりたて」を当日中に飲むことはできない。それが、関東であればその日のうちに届くのだという。
「Makuake」で紹介されているプロジェクトは、日本酒「酒々井の夜明け(しすいのよあけ)」を、11月12日(土)の解禁日、午前0時からしぼり各地へ送る。
新鮮な「生の日本酒」を飲む!
生の日本酒には「生酒・生詰め・生貯蔵酒」と種類がある。なかでも、火入れという加熱処理を一切行わないのが“生酒”だ。菌を殺さないため風味の変化が早く、要冷蔵でなるべく早く飲むのが鉄則とされている。喉をくぐる感覚、鼻に抜ける香り、好みはあれど、ファンにとっては想像しただけでたまらない味だろう。
「酒の井伝説」の地で続く、
創業300年・老舗酒蔵の味。
「酒々井の夜明け」を作っている酒蔵は、千葉県印旛郡酒々井町にある。文字通り酒にまつわる伝説がある町だ。そこで江戸時代・元禄から300年以上続いている老舗が「飯沼本家」である。
毎年「今朝しぼり」という生酒を販売していたが、この度「酒々井の夜明け」に改名。より多くの人へ届けようとプロジェクトを発足した。
千葉県内のみで生産されるお米「ふさこがね」を贅沢に50%まで自社精米して醸した純米大吟醸酒を届ける。関東地区であれば当日中(11月12日土曜日)、その他の地域は、翌日または翌々日以降に届くという。関東でなくとも、新鮮な生酒を味わえるいい機会だ。詳細はコチラから確認できる。
「酒の井伝説」って?
酒々井町のWEBサイトからその内容を紹介する。実物はもうないが、酒々井町にある「円福院神宮寺」の境内には、井戸があった。いまは記念碑が建てられている。そこでどんなことが起こったのか…、そんな話をするのも秋の夜長にはちょうどいいかもしれない。
大昔。印旛沼の近くに、老いた父親と孝行息子が暮らしていた。父親は酒好きで、息子は一生懸命働いては父のために酒を買っていた。あるとき、酒を買う金がつくれなかった日があった。息子は落ち込み、トボトボと家に向かって歩いた。
すると、道端の井戸の中からぷうんと酒の匂いが漂ってきた。水を汲んで舐めてみると、なんとそれは本物の酒だった。さっそく家に持ち帰り父に飲ませた。「こりゃうまい酒だ。ありがたい」とたいそう喜んだそうだ。
息子は、毎日この井戸から酒を汲み、父に飲ませた。しかし、不思議なことに親子以外の人が飲むと、ただの水なのだ。この話を聞いた人々は「きっと、孝行息子の真心が天に通じたに違いない」とほめたたえた。この酒の話が広まり、村はいつか「酒々井」と呼ばれるようになった。