結局のところ、心のバランスのいい人が「人生」成功する。

過去や将来についてや今の気持ちなど。自分自身のことについて考え出したらキリがありません。それに、誰のことでもなく、「自分のこと」を深く考えるのは、時には“心の痛み”にもなるし辛い。全力で逃げ出したくなるほど、大変な作業でもあります。

今回の「The School of Life」の動画は、自分自身についてどのように考えるべきか、その適切な向き合い方を教えてくれます。

本当はわかってる。
「妥協」の多い人生だと。

愛する人が自分の気持ちに応えてくれないことに怒りを覚えたり、言葉が足りずに誤解を招いてしまったり…。このようなことがあると、法を破るほどの逸脱した行動を取ってしまいそうになるほどストレスを抱えていませんか?

それと、自分の人間関係やキャリアに、どれくらい妥協できるのか。自分自身について見直すべきではないのか……。という考えが、頭に浮かぶことだって。

考えすぎちゃダメ。
でも、考えないのもダメ。

自分を騙しながら生きていくこともできますが、そんな人生は悲劇だと思います。

どのように自分自身に向き合うべきか。そのポイントは2つあり、「考えすぎない自分」をしっかりと管理することと、「考えすぎてしまう自分」をなだめることです。

私たちはあまりに多くのことを考えると、その課題の多さと大きさに頭がついていかなくなり、自分が何をどれくらい知らず、理解していないのかすら把握できなくなってきます。

 

私たちはナポレオン戦争における国籍の役割や、19世紀の日本の小説におけるChaucerの影響など、たくさんのデータを蓄積することはできます。偉大な先人たちの人生を知り、それを人に説明することも可能でしょう。

しかし、どんなに他人の知識を借りて自分自身のことを考えても、結局、壊れた家庭の戻し方や、何が家族の信頼関係を破壊する行為だったのか。など、その原因を思い出すことはできません。

自分自身のことについては、どうしても“いらぬ感情”が伴い、正しい知識を得るための判断力を低下させてしまいます。

そして感情に惑わされ、その課題は大きく見えてしまいます。たとえば、ポルトガルのマリア1世の政治戦略や、インドネシアに生息するタコのライフサイクルを研究している間も、感情に支配された課題は常に頭を支配してきます。

 

だからといって、自分から目をそらし、思考停止するのも問題。

私たちの心は自分が思うよりもずっと単純であり、複雑な心理学をナンセンスとして、あえて何も考えないことこそが優れた知性の証拠であるとする人もいます。

そういった人は、社会に出て働くうち、“複雑な人間性”について考えることは無駄なことと思いがち。自分の行動や考えを深く追求したり、振り返ることをやめてしまっています。なのに、個性を捨て、「社会の常識」に「会社が求める姿」になるための努力だけはするのです。

自分を消し、根本的な問題や不安から目をそらそうとしているのでしょう。

私たちは、自分自身の人格を否定したくないし、単純明快なものとして理解しようと済ます。そして、困難を乗り越えてきた先人たちの生き方を学ぶことで、重要なことをわかった気になったようにアピールします。

でも結局のところ、自分に嘘をつくことなんてできないのが人間というもの。

自分の心を遮断し、自身を騙し続けることには高いリスクが伴います。自分自身の成長の可能性を奪い、周りの人たちにも理解され、理解し合うことなんてできないのですから。

それらは知らず知らずのうちにストレスになり、不眠症やインポテンス、吃音やうつ病といったかたちで、カラダや心にあらわれてくる可能性もあります。

 

自分自身との向き合い方は、「バランスが命」です。考えたくないからといって自分の感情を勝手に決めつけてはいけません。そして、感情に振り回されすぎないように制御することも重要。

目の前の問題からひとつずつ解決できるように、冷静な視点で自身と向き合うことが大切です。

Licensed material used with permission byThe School of Life
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。