【和歌山県】おかず味噌の代表格!? 「金山寺味噌」をディップする
初めて日本に来た外国人が空港を降りたときに感じるのは醤油や味噌の匂いだ、とはよく聞く話。
ウソかホントかは分かりませんが、少なくとも味噌と醤油はそのぐらい日本の食文化を象徴する調味料であることに間違いはありません。
全国各地で愛される
具材たっぷり系「味噌」
©2018 Makoto Kujiraoka
47都道府県のおいしいものを探していると各地で頻繁に見つかる、いわゆる「おかず味噌系」の食べ物。
その代表格と言えるのが金山寺味噌ではないでしょうか? なんせ金山寺味噌は和歌山県の推薦有料土産品に指定されているだけでなく、千葉県や静岡県でも特産品として扱われているほど八面六臂の活躍ぶりですから。
鎌倉時代にお坊さんが
中国から持ってきた
©2018 Makoto Kujiraoka
そんな金山寺味噌ですが、総本山と言えるのが和歌山県。というのも、その歴史は鎌倉時代にまで遡り、宋で修行した心地覚心(しんちかくしん)というお坊さんが、和歌山にお寺を開山する際に伝えた料理だそうです。
それは、大豆から味噌を作る際に、塩で水分を抜いたウリやナス、生姜などを刻んで仕込んだもので、味噌というよりも「もろみ」に近い食べ物。食べ方ももろみと同じく野菜にディップしたり、そのまま酒の肴として食べるのがミソ…です。
ちなみにこの心地覚心というお坊さん、よほど味噌と縁のある方のようで、長野の信州味噌を誕生させた張本人としても知られています。全国各地で金山寺味噌が郷土料理として愛されている背景には、お味噌好きなお坊さんの尽力があったのかもしれません。
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購入は、紀州梅苑より。
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