いつもは脇役の「調味料」が主役になるレシピって?
普段は脇役として活躍する調味料。使い方次第では、立派な主役になるんです。教えてくれたのは、約30年前にアメリカから日本に移住して、埼玉の農夫と結婚し、今や料理研究家として多忙な日々を送るナンシー八須さん。
「魚醤は、味に深みを出すので、隠し味に最適ですが、主役の味にもなりますね。カレー粉は、漬け物にするだけでも、主張のある一品になります」と話しています。
今回は「調味料が主役になるレシピ」のなかから2品を紹介。いつもはなんとなくで選んでいた調味料も、材料や製法にまでこだわって揃えたくなります。
大根のカレー風味漬け
数週間かかる昔ながらのたくあんと違って、この「変わり漬け」は9日間で完成するのが特長。
<材料:6人分>
・大根:1本
・酒:500ml
・みりん:大さじ4
・カレー粉、塩:各大さじ2
<作り方>
1)大根を適当な大きさに切る。
2)1に塩を揉み込み、陶器もしくは食品用のプラスチック容器に入れる。
3)酒、みりんを2の上からかけ、落しぶたをし、その上から1kgの重しをのせる。木綿の布を上からかけ、ひもで巻いて結び、涼しい場所に2日間おく。
4)2日経ったら、大根を取り出し、半日間、天日で乾かす。
5)4にカレー粉を振りかけ、きれいにした容器に再び入れて重しをのせ、涼しい場所に1週間おく。
魚醤の焼きおにぎり
魚醤の香りがほのかに漂います。魚醤はイワシかサバの「いしる」、もしくはハタハタの「しょっつる」をどうぞ。炭火でじっくり焼くのがオススメですが、フライパンで焼いてもOK。
<材料:8個分>
米:3合
かつお節:5g
金ごま:大さじ1
魚醤:大さじ2
<作り方>
1)米をといで炊く。ごまはフライパンで香りが出るまで空煎りする。
2)ごはんに魚醤大さじ1と1/2、かつお節、ごまをかけ、切るようにして混ぜる。
3)残りの魚醤を手につけ、おにぎりを8個にぎる。
4)炭をくべた七輪にのせ、両面を7分ずつ焼く(もしくは、フライパンに少量のごま油を熱し、弱火で焼く)。
5)うつわに盛り、お好みでのり(分量外)を巻いていただく。