日本のかわいいおみやげ#14 東京・錦糸町の「たらふくもなか」

この「たらふくもなか」を初めて見た時、これは、きっと猫好きの方が作ったんだろうなと思いました。だから、東京・錦糸町でこのもなかを作っている「白樺」の二代目・根本幸治さんに向かって、まず確信を持って質問したことは、「猫好きなんですか?」というもの。そんな会話から始まって、この日の取材は、てっきり猫好き同士で話に華が咲くんだとばかり。ところが、幸治さんから返ってきた返事はこれ。

 

「いや、昔から猫が特別に大好きだった、というわけではないのですよ」

 

エッ?

こんなにも猫好きのハートを
くすぐりまくっておきながら?

©2019 NEW STANDARD

猫が好きで……というワケではなくて、“めでたい菓子”を作りたいと考えていたんだそうです。めでたいといえば、最初は“鯛”とかなのかなあと思いながらも、一緒に商品を作っていたデザイン事務所の人と話している中で、そのうちに、“ぽっちゃり猫”はどうかという案が出てきたんだとか。

 

「後日あがってきたイラストを見ていたら、絶対コイツ、自分のことちょっとかわいいと思ってるよね、という感じがして、ちょっとイライラしてきたんですね……。で、なんか気になって見ちゃうようになったんですが、そんなふうに気になるのって、商品として大事なのかもしれないと思ったんで、これにしたんです」

 

でっぷりとしたフォルムに、ちょっとモジモジした内股。招き猫なのに、小判持ってないからこれじゃただの太った猫じゃん!って、とにかく最初は色々とツッコミどころも多く、フツフツといろんな感情が湧いてくるようなイラストだったとか。

ちなみに、小判は後日意外なところに追加されました。もなかをくるっと回して、おしりのところを見てみてください。ほらね。やっぱり、こういうところも猫好きのハートをくすぐりまくるんだよなあ。

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大切にしてきたことを守りつつ
できる新しいチャレンジだった

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安心安全で、いい素材をすごくシンプルに使う、昔ながらの伝統的な作り方で、真正直に作るというのが、お店が大事にしてきたことであり、今まで続けてきたこと。新しい商品を作ろうとなった時、その信念から外れないで作れる日持ちのするお菓子であり、幸治さん、お父さん、お母さん、職人さんの、少数精鋭でやっているお店でも無理なく出来るものをと考え生まれたのが、この「たらふくもなか」。

香ばしくさっくりとしたもなかの中には、「白いダイヤ」とも言われる北海道十勝産の稀少な白小豆(しろしょうず)を使った餡がたっぷり入っています。通常の小豆のような力強さは控えめ、あっさりとして、こっくりとした素材の甘さを生かした優しい餡。

日持ちもするし、持ち運べるので、旅先に連れ出して、まるでたらふくもなか自身が旅をしているかのようなSNS投稿をしているファンの方もいるんだそうですよ。

じつは、「どら焼き」を
食べてほしいんです

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すっかり人気者になったたらふくもなかに押されがちだけれど、じつは以前「白樺さんはどら焼きも美味しいんですよ」というウワサを小耳に挟んでいました。「錦糸町名物 錦どら」という商品で、皮がプレーンタイプで小豆の風味が主役になる「白」と、ふわふわとした黒糖風味の皮で出来た「黒」の2種類があります。

 

「いろんな素材を使った具を挟んだ、新しいタイプのどら焼きも美味しいんですが、白樺のどら焼きはトラディショナルなものです。どら焼きって、もう“美味しいのはあそこのお店のだよね”って結論づけられてしまっている感じがあるけれど、今、新しいどら焼き屋さんもいろいろと出来てきているし、改めてもう一度食べ比べをしみてほしいですね」

 

うちのどら焼きは、どこのどら焼きにも、全然負けている気がしません、自信を持ってそんなふうに言える幸治さんが作るものは、どら焼きも、たらふくもなかも、間違いなく信じて選んでいいものな気がしました。商品は、白樺の本店か、テルミナ店にて。オンラインショップからも購入出来ます。

「白樺 本店」
住所:東京都墨田区江東橋2丁目8-11
TEL:03-3631-6255
営業時間:8:00~18:30
定休日:月曜日、火曜日不定休
公式HP:https://shirakaba.site/

 

「錦糸町 白樺 テルミナ店」
住所:東京都墨田区江東橋3丁目14-5 錦糸町ステーションビルテルミナ地下1階
TEL:03-6659-5567
営業時間:10:00~21:00(テルミナの営業時間に準ずる)
定休日:テルミナの定休日に準ずる
公式HP:https://shirakaba.site/

 

【オンラインショップ】https://tarafukumona.thebase.in/

Top image: © 2019 NEW STANDARD
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