アメカジショップ店長に聞いた。「え、そうだったの?」なファッション雑学15選
11.
ジーンズの「背中側のベルトループ」が真ん中にない理由
もともとアメリカの鉱山で働く人たちの作業着として生まれたデニムアイテム。尖った岩や掘削用具に囲まれての作業でもっとも重要視されたポイント──それは、生地の丈夫さ。
厚く、硬く、破れづらいデニム素材の作業着は、過酷な作業現場には欠かせない存在だったのです。
一方で、素材が極めてタフであることから、縫製は困難を極めました。生地が何層にも重なる中央の部分は、当時の非力なミシンでは貫くことはできません。
そして編み出したソリューション......それが「仕方ない。生地の薄い箇所にベルトループを逃がして縫いつけよう」だったのです(笑)
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12.
ウエスタンシャツが「スナップボタン」を採用している理由
ウエスタンシャツ……別名・カウボーイシャツは、その名の通り、アメリカ西部のカウボーイ(牛飼い)が好んで着ていたアイテムです。
まだ自動車やバイクのない時代、彼らカウボーイの足は馬でした。
数十頭もの牛を追い立て、ときには何日間にもわたって大陸を移動し、盗賊から身を守るために原野を駆るカウボーイにつきまとう危険──それは、落馬。
落馬したときに衣服が馬具に引っかかり、疾走する馬や牛の群れに巻き込まれてしまっては、ひとたまりもありません。
そこで、落馬した際、前立て(ボディ前面の重なっている部分)を引っ張るだけですべてのボタンを外すことができるスナップボタンが採用されたのだとか。
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13.
パンツの「左のヒップポケット」にだけボタンがついている理由
「ただのデザイン上のアクセントでしょ?」なんて思ったら大間違い。じつは「ヒップポケット」には、もうひとつの呼び名があります。
その名も「ピスポケット」。「ピス」とは「ピストル(Pistol)」の短縮形であり、そもそもパンツのお尻のポケットは「ピストルを収めるためのポケット」だったのです。
不穏な空気を感じたら、相手よりも速く銃を抜き、撃つ。
そんな “やるか、やられるか” のシーンで遅れを取らないために、多くの人の利き腕がある右側のポケットにはフラップやボタンを設けなかったといわれているんです。
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14.
「ラグランスリーブ」が生まれた理由
首周りのリブから鎖骨、脇の下、肩甲骨のうえをグルリと走る切り替えが特徴のラグランスリーブのディテール。様々なスポーツウェアに採用されていることからもわかる通り、肩や腕の動きを抑制しないための構造なのですが、その起源は1800年代の中頃までさかのぼります。
1816年、英雄ナポレオン・ボナパルト率いるフランス軍が、イギリスを中心とした連合軍と熾烈な戦いを繰り広げた「ワーテルローの戦い」。
戦いに敗れたフランス皇帝・ナポレオンが南太平洋の孤島・セントヘレナに幽閉されるきっかけとなったこの戦争で、イギリス陸軍の軍人であり政治家のフィッツロイ・ジェームズ・ヘンリー・サマセットは右腕を失います。
後に彼は、戦争で手や腕を欠損してしまった兵士のために、脱ぎ着しやすく動きやすい洋服のパターンを考案するのですが、それが時を経てスポーツウェアのディテールに転用されるようになったのだとか。
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15.
アメカジの古着屋の「におい」が似ている理由
古着屋の匂いのもとと考えられる要素は、主に三つです。
まず一つ目は、日本に持ち込まれるまえのクリーニングの際に使われる洗剤や柔軟剤の匂い。
次に、お店が発する匂い。これは、古着の独特な匂いを隠すために焚いたお香やアロマ、そしてディスプレイなどに使用されている鉄製のシェルフや木製の床などの匂いを指します。
そして、アメカジというジャンルならではの三つ目の理由が、店内で販売されていることの多いエアーフレッシュナーの匂い。エアーフレッシュナーとは、厚紙や布地に香りの成分を染み込ませたグッズで、主に自動車のルームミラーに吊るして使われます。
自動車への依存度が高いアメリカでは、車内を快適にしてくれるエアーフレッシュナーは必需品であり、様々な香りやデザイン、ブランドのものが販売されています。
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