ソニーの社会連携講座「東大×藝大×デジハリ」──前例のないタッグが挑む「イノベーションあふれる世界」とは?
世界を変える可能性を大いに秘めた
未来型プログラムの今後とは?
──講師のみなさんがIGNTを通じて感じていることは?
志賀さん:今どきの大学生のレベルが高すぎてやばい。
一同:(笑)
志賀さん:そう思いません?こんなにレベルが高いんだって、触れてみないとわからないと思うんです。
「こんな子たちに自分たちの世代は追いかけられてるんだ」っていう危機感ですね。
杉上さん:まぁ嬉しいことですけどね。
志賀さん:ですね。IGNTでは、そんな子たちに今までにない教育体制でさらに成長を加速させているので、すぐに追いつかれちゃうなって思います。
今の社会人って、世の中の優秀な大学生とかかわる機会があんまりないと思うんですけど、ノーマークの敵がすぐ横にいる状況だってことを理解したほうがいいかもしれないですよね。
杉上さん:羨ましいですよね。大学時代からこんなことやれたら楽しかっただろうなって。
佐藤さん:それ、すごく思います。社会人になったら、お金を払って受ける講座っていう感じですもんね。
杉上さん:今の話で連想するのは、僕、初年度の最終審査の最後の挨拶でいったんだけど、「お前らにはまだ負けないからな」って。
一同:(笑)
杉上さん:でも、それって言い換えると2年後、3年後には負けてるかもしれないっていう(笑)。
冗談はさておき、IGNTを卒業した人たちが2年、3年したら講師として参画してくれるとか、そういう循環ができたらいいなと思ってます。
住さん:だからサークルなんですもんね。
杉上さん:そうそう、若干脱線するけど、IGNTはサークルなんですよ。東大、藝大、デジハリのインカレサークル。バンドサークルみたいなもので、セッションというか、ある曲を演奏し終えたら別れて、また別のバンドを組んでみたりとか。
もちろん、同じメンバーで違う曲やったりとかもありのサークル。
──たしかに、常識や枠にとらわれた予定調和からイノベーションは生まれないですもんね。
金川さん:このプログラムって“原体験”とかをすごく大事にするんですよね。僕はこの取り組みのなかで、学生という原石をどれだけ活かしてあげられるかっていうのを意識していて。
社会に出ると、そこに合わせてしまうというか、求められることが先にきちゃう。でも、求められることをやるのはいつでもできるから、このタイミングでしか感じられない学生の原石感を大切にするというか、もともとの興味関心とかパーソナリティをいかに大事にしながら輝かせていけるかっていうのが醍醐味だしおもしろさだと思っています。
それを社会に出るまえにやっておくってことが意味があるのかなって。
会社に所属するとか社会に出るまえに、自分がやりたいことはこれなんだっていうことにチャレンジしてみて、それを世に問うという経験。
そこに伴走できることが僕はすごく楽しいし、おもしろいし、意味があるなって。
──志賀さん、佐藤さんはいかがですか?
志賀さん:学生って、世の中の捉え方が大人とは違っておもしろいんですよ。
大人が考える価値とはまったく違うところで世の中を切り取ってくるので、それがそのまま世の中とか事業で成立するようになったらおもしろいし、IGNTを通じてそういうプロセスができたら素敵だなって思います。
佐藤さん:学生も講師も、IGNTには“やりたいと思える能力がある人”が集まっていて、本当に今後に活かしていくつもりなんだっていうことをものすごく感じるんですよね。
プログラムはものすごいスピード感で進めていくんですけど、最初から最後でこんなに変わるんだって。教えるとか育てるとかっていうのとは違って、むしろ学生さんに引っ張られているような感覚もあって……。
「私のパワーをあげるから、みなさんもパワーもください」みたいな感じですね。
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さまざまなバックボーンをもつユニークで情熱溢れる講師陣と、東大、藝大、デジハリといった才能豊かな若い世代が、ときに壁にぶつかりながらも楽しんで起業家精神を養う場・IGNT。
先の読めないVUCAの時代だからこそ、かつての教育とは異なる新たな学びの環境とシステムこそが、未来の社会を担う大学生をはじめとした若者たちにとって必須であることは確実といえるだろう。
IGNTを起点に生まれたイノベーションが世界を変えるときをトピックとして紹介できる日は、そう遠くないかもしれない──。