「インターネットはメンタルヘルスに良い」衝撃の最新研究

「インターネットはメンタルヘルスによくない」とお考えでは?

最近はデジタルデトックスなんて言葉もよく聞くし、英国やEUでは精神への影響を憂慮した政府がインターネットの使用を規制する、なんて動きも見られる。が、聞いて驚くなかれ。

インターネットは「我々のメンタルに良い」らしい。

意外な事実を明らかにしたのは「Oxford Internet Institute (OII)」の最新研究。同機関は 2006年から2021年にかけて、南米、アジア、アフリカの国々を含む186カ国で、インターネットの使用とウェルビーイングの関連性を調査。

15歳から99歳までの200万人のデータを分析した結果、85%の統計モデルで、インターネットがウェルビーイングにポジティブな影響を与えていたという。

どのようにポジティブな影響を与えるかまでは明らかにされていないが、様々な情報や人にアクセスできるインターネットでは、現実世界で孤独を感じている人にとって貴重なサードプレイスになりうることは想像に容易い。

研究対象の広さ故、「大雑把なデータだ」と批判する研究者もいるようだが、それでもこの結果は有益かつ、インターネットへの認識に一石を投じるものだと言えるだろう。

ただし、一点注意しておくべきなのは、この調査はインターネットへのアクセスについて評価したものであり、ソーシャルメディアは対象になっていないということ。

インターネットがウェルビーイングに悪影響を与えている割合は、今回の統計モデルのうち5%で確認されたが、そのほとんどが15歳から24歳の女性でソーシャルメディアを頻繁に使い、ネットいじめなどの被害に遭いやすい層だった。

つまるところ、私たちの精神衛生に影響を及ぼすのは「インターネットそのもの」ではなく、インターネットで“何を見るか”ということなのだろう。

フィルターバブルには気をつけつつ、受け取る情報を賢く選ぶことで、ヘルシーなデジタルライフを満喫したい。

Top image: © iStock.com/FilippoBacci
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