160年の時を超えて……おばあちゃんの「ヘアブラシ」がTikTokで大バズり

サブリナ・カーペンターやソフィア・リッチーなど、海外セレブたちの間で、ツヤのある美しいヘアスタイルが人気を集めている。じつは、その立役者として、創業140年を超える老舗ヘアブラシブランド「メイソン・ピアソン」の存在があることはご存知?

今回は、伝統的なヘアブラシブランドが、なぜ今、Z世代から支持を集めているのか、その秘密に迫る。

一流が認める品質の高さ
そして、進化する美の基準

メイソン・ピアソン」は、1862年にロンドンで創業したヘアブラシブランド。ほどよい刺激を与えながら地肌の血行を良くし、艶やかな髪を育てるその品質の高さは、“ヘアブラシ界のロールスロイス”と称されてきた。

「The Washington Post」が紹介したところによると、近年の女性のヘアスタイルトレンドは、ナチュラルでマットな質感よりも、シルクのように滑らかで光沢のある艶髪が主流になりつつあるという。メイソン・ピアソンのブラシは、まさにこのトレンドに合致したアイテムとして、若い世代を中心に再注目されているという。

同社常務取締役のBea Morrison氏によると、2〜3年前まではブランドのオンラインエンゲージメントは、主に40代から50代半ばの顕在層が中心だったそうだが、SNS戦略に切り替えたここ数ヵ月で、顧客の大部分が34歳以下へと様変わり。昨年は、25〜30%の売上げ増となったようだ。

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エフォートレス・ラグジュアリーを体現する
現代のステータスシンボル

メイソン・ピアソンのヘアブラシは、その品質の高さから、一度購入すれば一生涯使い続けられるとも言われている。丁寧に作られた美しいデザインは、高級ブランド品のような特別感を演出し、所有する喜びを満たしてくれる。

このような背景から、同社のヘアブラシは、高価でありながらも、自分自身の価値観やライフスタイルを表現する、ある種の現代におけるステータスシンボルとして、Z世代の心を掴んでいると言えるのかもしれない。

近年、Z世代の間でトレンドとなっている、「エフォートレス・ラグジュアリー」。これは、肩肘張らずに自然体でいながらも、上質なものを取り入れ、自分らしい豊かさを追求する姿勢を表している。

同社のヘアブラシは、高価ではあるものの、毎日のヘアケアを通して、自分自身を大切にする時間を与え、内面から美しくなるための投資と捉えてみれば、エフォートレス・ラグジュアリーを体現するアイテムとして、Z世代から支持を集めているのも納得できる。

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「メイソン・ピアソン」が繋ぐ
世代を超えた価値観

創業から160年以上、時代を超えて愛され続けるメイソン・ピアソンのヘアブラシ。その背景には、妥協のない品質へのこだわりと、普遍的な美しさへの追求がある。

目まぐるしく変化する現代において、真に価値あるものを選び、長く愛用したいと考える人々にとって、「メイソン・ピアソン」は、世代を超えて受け継がれていく、確かな品質と魅力を持つブランドとして、これからも愛され続けるだろう。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。

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