えっほんとに?UAEの「水不足対策」に驚きを隠せない

アラブ首長国連邦(UAE)は、世界でも特に水不足が深刻な国。ここ最近は干ばつの影響もあり、ますます大きな問題となっています。

その解決のために、「National Advisor Bureau Limited」というコンサル会社と提携して、驚くべき計画を打ち立てました。

南極の氷山を
引っ張ってくる?

水不足解消のために打ち立てられた計画とは、南極からアラブ首長国連邦まで、船で氷山の一角を引っ張ってくるというもの。

約1年間かければ、中東沿岸まで運んでくることができるというのです。

南極と中東沿岸では気候があまりに異なるため、運搬している間に氷が溶けてしまいそうに思えます。しかし氷山はほとんどが海中にあり、また密度も高いため、理論的には中東沿岸の気候でも溶けることはないそうです。

氷山を引っ張ってきたのちの処理を、国家アドバイザー局は以下のように計画しています。

1:氷山のブロックを砕く
2:飲料水に浄水する
3:大きな水槽に貯蔵、水処理プラントでろ過する

こうして、常に生活用水が国内に行き渡るシステムを構築するんだそうです。

水に困らない未来のために

国家アドバイザー局(NABL)のAl Shehi事務局長によると、山には平均して約20億ガロン(約75億リットル)以上の水が含まれていて、これは100万人が5年ほど過ごせる量なんだそう。

「これだけの量があれば、水不足に悩むことはなくなるでしょう。また氷山の存在が、干ばつが厳しい気候にも良い変化をもたらすのではと期待しています」

2018年に始動する予定の「氷山プロジェクト」。もしうまくいけば、誰も水に困ることなく、中東の砂漠が緑に包まれる未来をもたらす可能性もあります。

さすがに壮大すぎてにわかには信じがたい話ではありますが、イノベーションとはいつも人の想像力を飛び越えて起きるものです。

Licensed material used with permission by National Advisor Bureau Limited
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