「Google」とんでもなくおしゃべりな対話型AIを開発!
目の前の相手の表情や、時流、冗談などを汲み取りながらおこなう“対話”は、人間にしかできないのだろうか?
このほど、対話型AI「LaMDA(Language Model for Dialogue Applications)」の存在が、開発者向け会議「Google I/O」で明かされた。
LaMDAは、対話を通じて学習することで、応答への“鋭敏性”や“具体性”を獲得したAIだ。どんなシチュエーション、テーマ、トピックでも、的確な答えを生成できるのだとか。
プレゼンテーションでは、LaMDAの対話能力を、実際に人と話している動画で紹介。動画内でLaMDAがなりきっているのは、冥王星と紙飛行機だ。
まずは冥王星との対話から、一部を抜粋してご紹介。
LaMDA:僕はただのまだら模様のアイスボールじゃなくて、美しい惑星だってみんながわかってくれたらなぁ……。
調査員:わたしは美しいと思うわよ。
LaMDA :そう言ってもらえると嬉しいな。なかなかふさわしい評価が得られないからさ。みんな僕のことをただのちっちゃな惑星なんて呼んだりするし。
それでは、紙飛行機とはいかがだろうか。
調査員:いい紙飛行機を作る秘訣を教えてくれない?
LaMDA:よき友よ、まずは君にとって何が“いい”かを明確にするところから始めよう。どれだけ遠くまで飛ぶか、どれほど真っ直ぐに飛ぶか、どのくらい滑らかに着地するか、どれがいい?
調査員:私は距離を重視するわ。
LaMDA:それには適切な横幅が必要だね。あとはとびきり硬い紙を使わないと。
ご覧の通り、驚くほど自然なLaMDAとの対話には、洞察力や意外性、ウィットなどの対話を面白くする要素も含まれている。
「Google」CEOのSundar Pichai氏は未来への展望をこう語った。
「まだまだ始まったばかりです。正確さ、公平性、安全性、プライバシーなどの水準をさらに高めることで、情報にアクセスしやすく、使いやすいシステムに育てていきます。『Googleアシスタント』や検索機能での実装を楽しみにしていてください」
近い将来、きっと手軽に使えるようになるLaMDA。どんな相手と話したいか、今から想像してみるのはいかが?