生徒一人ひとりに合わせて、60種類の「ハイタッチ」を毎日続ける先生

学校で毎朝行われる「出席確認」。普通は名前を呼んで確認するものですが、少し前から、斬新でステキな出席確認をする先生の動画が話題になっています。

Barry White Junior先生は、米・ノースカロライナ州にあるAshley Park小学校で5年生を教える先生。彼の出席確認は、教室に入る前に生徒とハイタッチをすること。それも、全員違った方法で!

ハイタッチは
生徒と1対1で向き合う時間

どうしてこんな方法で出席を取ろうと思ったのか、Barry先生に聞いてみました。

ーー 生徒とのハイタッチを始めたきっかけは何ですか?

「始まりは、去年のこと。僕の担当は5年生だったんだけど、学年の違う4年生の女の子が、毎朝私とハイタッチをするためだけに教室の前に来ていたんだ。ときには遅刻しそうになることもあったけど、それでも彼女は、毎日僕とハイタッチをしに来た。

そのとき、このちょっとしたことが、彼女にとってはすごく大きな意味を持っていること、そしてそれが彼女の一日にとってどれだけ大切なことなのかを知ったんだ。

それに、僕の好きなNBA選手、レブロン・ジェームズの影響もあるよ。彼はよくチームメンバーとハイタッチをしているんだ。それは、彼らの結びつきを強くしているように見えたんだ。

そこで生徒に『毎朝ハイタッチをするのはどうだろう?』と提案したのさ。みんな大喜びだったよ。これがはじまり」

ーー とても素敵ですね!Barry先生にとっては、どんな意味があるんですか?

「ハイタッチは、僕にとって信頼の証。たとえ一瞬であっても、1対1で生徒と向き合うことのできる、大切な時間だから。僕は毎日ハイタッチを通して、生徒たちと向き合っているんだよ」

ーー ところで、60種類ものハイタッチをどうやって覚えたんですか?

「ひたすら頑張って暗記したよ(笑)。覚えるのは大変だったけど、生徒との絆はより一層強くなった。僕が時間をかけてハイタッチを覚えている様子を見て、彼らも僕の努力を認めてくれたんだ。生徒たちを思いやることに、僕がどれだけ時間を使っているか、気付いてくれたみたい。

今では『生徒たちを喜ばせたい!』という思いから、ほぼ条件反射で体が動くようになっちゃったよ」 

ーー ハイタッチを始めてから、クラスにはどんな変化が?

「すごくいい雰囲気になったよ!僕のクラスに入ったら、温かくて、本物の家族のような雰囲気を感じてもらえると思う。生徒たちはみんな、教室にいることを幸せに感じているんじゃないかな。

勉強だって、以前より一生懸命取り組むようになったから、成績も伸びたんだ。僕との信頼関係があるから、授業も熱心に聞いてくれるんだろうね」

広い教室では、先生の気持ちはなかなか一人ひとりの生徒にまで届きにくいもの。毎朝こんな挨拶をしてくれたら、自然と先生に対する信頼が芽生えるというのも、わかる気がします。

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