自閉症の人と話す時に、心がけてほしい3つのこと(イギリス・支援協会)

自閉症の人には、世界がどんな風に見えているのでしょう?私たちが親切のつもりで声をかけいても、本人にとってはそれが負担になっているかもしれません。

イギリスで50年以上にわたり自閉症の人たちの学校を運営してきた「The National Autistic Society (NAS)」が、彼らの脳内で起きていることを、動画で表現しました。

情報が多すぎる…

動画は12歳の自閉症の女の子、ホーリーがバスに乗るところから始まります。

バスの運転手が「やぁ、元気かい?」と声をかけてくれますが、すぐに返事をすることができません。さらに「大丈夫?」と心配してくれる言葉すら、うまく整理ができず、むしろ負担になってしまいます。

次にバスの中で声をかけてきた少年にも、返事をすることができません。彼女の脳内ではまだ、バスの運転手の言葉を理解しようとしているのです。

運転手と少年の言葉は、バスを降りたあとも彼女の脳内で響き続けます。

そんな時に、犬に吠えられたりしたら大変。冷静さを失いかけてしまいます。

周りが見えなくなって、バイクとぶつかりそうに。

「なにやってんだ、危ないだろう!」

こんな風に男の人に怒鳴られたら、誰だって萎縮してしまいます。

次第に、頭の中で色んな人の声が混ざり合い、ホーリーは混乱してしまいます。

穏やかに
時間をかけて接して欲しい

動画の最後は、ホーリーの言葉で締めくくられます。

「私は自閉症で、ときどき、情報が多すぎて分からなくなってしまうのです」

NASはこれまでも「Too Much Information(多すぎる情報)」キャンペーンと称して、いくつかの動画を公開し、自閉症への理解を広めようとしてきました。

彼らが混乱しているときには

「勝手に判断しないこと」
「辛抱強く、穏やかに接すること」
「回復する時間と空間を与えること」

この3つを思い出してほしい。

Licensed material used with permission by The National Autistic Society
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。