5歳で才能を開花させた。「大都市を細密に描く」アーティスト

ヘリコプターから眺めた街を、何の迷いもなくサラサラと描いていく。世界中の都市をドローイングするStephen Wiltshireさんは、見たものを細部まで記憶して、再現するアーティスト。

実は、幼い時に自閉症と診断されたのですが、5歳の時から言葉ではなく、細密に「描く」ことで表現するようになったそう。その能力は障害によるものと安易に思われがちですが、決してそれだけじゃなく、特殊な才能を持った彼だからこそ生み出せた作品なんです。

愛する街を「完璧」に描く

現在43才のStephenさんは、今では流暢に会話ができるのですが、幼い頃は障害のため上手く言葉を話せませんでした。

だけど、5歳の時に通っていた学校で、生まれ故郷であるロンドンの街並みを描くという課題が出た時に、才能は開花されたのです。

その後、わずか8歳にして、作品が売れていたのだから驚き。しかし、この特殊な能力は、アーティストとしてではなく、自閉症のための「カメラアイ」と、ひとくくりに言われるようになってしまいました。

でも、その言葉を払拭する程のパワーがある彼のドローイングは、世界中の人を魅了したのです。

シンガポールのマリーナベイ・サンズ

ロンドンのナインエルムズ

シンガポールのリフレクションズ

フィラデルフィアのスカイライン

ベルギーのブルージュ

ドイツのケルン

「止まることなく、全力でやりきる」

この言葉をモットーにして、制作を続けるStephenさん。

秩序とカオスが混在した街が大好きな彼は、これからも一人のアーティストとして世界を描き続けるのです。

Licensed material used with permission by The Stephen Wiltshire Gallery
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。