自分でエレベーターにも乗れちゃう「デリバリーロボット」は、高層オフィスワーカーの救世主だ!
昨今、急速に進む企業や工場などでのロボット化。そんな時代を象徴するかのような事例が、また一つ誕生しようとしている。
それが今年8月に竣工予定の「東京ミッドタウン八重洲」。そのオフィスフロアに実装される3体のロボットだ。
なかでも驚きなのが、デリバリーロボット「RICE」。コロナ禍でさらに広まったフードデリバリーだが、高層階で働くオフィスワーカーからしたら、その受け取りが結構手間だった。
というのも、そうしたオフィスの多くが1階部分に共通のセキュリティゲートがあるため、注文者はわざわざロビーまで降りていって配達員から商品の受け渡しをしなければならない。
それに、お昼時ともなればエレベーターは混雑必至。ソーシャルディスタンス確保の面でも不安が残るし、配達員からしてもタイムロスが発生してしまう可能性も。
しかし、「RICE」が導入されればそんな手間ともおさらば。注文者に代わってロビーで品物を預かり、それを届けてくれるというのだ。
とはいっても、「エレベーターにはどうやって乗るのか?」「どうやって品物の到着を知らせるのか?」といった疑問もある。
前者については、エレベーター本体と連携することで、センサーで行き先の設定などをおこなうことができるという。
後者はLINEなどのツールで、購入者に到着の知らせとともに受け取り用のパスワードを送付。購入者はタッチパネルを操作して人との接触なく、品物をピッキングすることができるというわけ。
しかも、受け渡し完了後は再び自律移動して、自ら充電ステーションに戻るという見事な働きっぷりだ。
これはなにもオフィスビル特化のものではなく、マンションでの郵便物の配達や、ホテルのルームサービスなど、さまざまなシーンで活用できる可能性があり、実際に香港ではすでに実装されているホテルもあるという。
ちなみにほかの2台のロボットは、それぞれ清掃ロボットと運搬ロボット。これらが本格的に実装され、世の中に浸透すれば、さらに快適で効率的な生活を送ることができそうだ。